ハンガーノックと低血糖。

 ハンガーノックはスポーツなどで突然ひどい疲労感におそわれる事であり、時には立っている事もできず全身から冷や汗が流れる事もあります。
 山登りでは休憩のたびに何か甘い物を摂る事が多いので、私は山登りでなった事はありませんが、ガキのころに自転車で遊び回って家に帰ったら自転車のスタンドを立てられないほど体がガタガタ震えた事があります。
 お袋が『お腹が空いたんだろう』とおにぎりを作ってくれて、食べたらすぐに直ってしまいました。
 
 ハンガーノックは一時的な低血糖で、筋肉疲労というよりも脳の機能低下に起因する肉体的症状なので、糖分や糖質を摂取する事で嘘の様に回復します。ただし、低血糖は死に至る事もあるのでバカにしてはいけません。
 子供や健常な人が糖尿病の薬を間違って食べたり呑んでして昏倒したり死んだりする事も時に起こります。
 私も勤めている時にはしばしば低血糖になった事があります。飲みすぎで気分が悪くなってご飯や麺などを食べられなかったり、気持ち悪くてもどしてしまった翌日に突然ふるえがきて冷や汗が流れるので、会社に飴やチョコを置いていました。
 またある時は、車を運転中にひどく眠くなり、車を停めて仮眠をする前にチョコを食べたら眠気が吹っ飛んでしまった事もあります。
 
 低血糖は脳の栄養不足なので幻覚などの症状が出る事もあります。先日、私の体験した事ですが、朝起きたら目に見える物の回りに虹がかかった様になっている事に気づきました。最初は『とうとう俺の視覚神経もイカレたか』と思ったのですが、朝ご飯を食べたら虹は消えました。
 勤めていた時には飲酒で、最近は痛風治療のダイエットで低血糖症状になります。ふるえたり冷や汗は経験していましたが、視覚に影響の出たのは初めてでした。
 
 そして、私は確信しました。まあ、以前からそうだろうと思ってはいましたが、それは宗教の神秘体験です。
 宗教にはしばしば神秘体験の話が出てきます。お遍路で有名な四国ですが、空海も四国で神秘体験をしています。聖書には神秘体験がごろごろ出てきます。そして、そのほとんどが低血糖になってもおかしくない状況で体験しているのです。
 
 人間は低血糖で脳が誤動作を起こします。コンピュータは電圧低下で誤動作を起こします。かなり以前ですが、上越東北新幹線用の地震感知機が地震の予兆を捉えた事がありました。しかし、原因は銚子に設置されていたコンピュータの電源不良により生じた誤報でした。
 高度で複雑な情報処理を行うには、脳であれコンピュータであれ複数で情報処理を行うべきでしょう。そういえばロケットは3台のコンピュータで監視し、結果に差が出た場合は多数決の原理で処理すると聞いた事があります。とはいえ、人間に脳が3つもあったすごい頭デッカチになってしまいます。