誰にでも起こる低血糖。

 先日、大阪で糖尿治療中の熟年ドライバーが低血糖症状におちいり、意識が混濁して暴走事故を起こした。あるいは、ミステリー小説で糖尿治療薬をのませて殺そうとする場面もある。自分には関係ないと思っても、健常人でも意外と低血糖になる時がある。
 
 私も、若い頃に車を運転していたら耐えられないほどの眠気に襲われた事がある。猛烈な眠気だったので、とにかく安全な場所に停車して仮眠をとろうとした。そして水を飲み、チョコレートを食べたら眠気がすっ飛んでしまった。これなど、低血糖の典型的な症状である。
 脳はブドウ糖をエネルギー源とするから、低血糖になると眠気や判断間違いを起こす様になる。肉体労働ならば疲労と空腹は直結しているから低血糖にはなりにくいが、自動車の運転というのは肉体疲労も空腹感も少ないから、自覚症状として出るのは猛烈な眠気が多い。
 勿論、低血糖になれば判断ミスや反応速度の低下なども起こっていると思うが、すでに判断能力の低下した脳では、それを感知判断する事ができない。健常人がそこまでいく事はないと思うが、大阪の低血糖症状での暴走は脳が判断できなかった事を示している。
 
 だから、運転中には定期的な休憩と糖分の補給が不可欠である。なにしろ、糖分不足の眠気は太ももをつねろうが頬を叩こうが眠気の飛ぶ事はない。
 逆の事をいえば、甘い物を食べても眠気が飛ばなければ、それは疲労や寝不足によるものだから安全な場所で仮眠をとるのがよい。
 
 センタースタンドの付いたバイクなら、センタースタンドを立てて後部座席付近のフレーム中央部から真後ろにハンモックを張ると、ハンモックに寝られる。(横方向に力がかかるとコケるだろうけど)
 ところが、私の愛車はサイドスタンドだけなので、まだ試した事がない。(ギアをローに入れてコケる覚悟で試してみるか?)
 というわけで、やってみた。体重をかけていくと、何とか持ちそうだが、シート後部のフェンダーを覆っているプラスチックのカバーに、紐が密着して割れそうなほどに変形するす。
 純正のバックレストを買ってあるので、それを取り付け、高い位置に紐を結ばないとプラスチックカバーを割るので、それまでハンモックは使えない。