ボケの初期症状。

  私の考えるボケの初期症状は『忍耐力の低下と寛容さの低下』だと思います。寛容も忍耐をともなう行為なので、、ボケの原因は忍耐力の低下と言い切ってもよいのですが、日常生活でみられる現象とすれば、怒りっぽいとか、わがままという現象が目立つので2つにしてみました。
 
  ボケると知的努力が辛くなるため、言葉でのやり取りが面倒くさくなり、嫌な話を怒りで拒絶する事が多くなります。また、正常ならば身近な人の不快な行動も我慢できるのですが、ボケると我慢という苦痛に耐えられなくなり、寛容さが失われて怒る事が増えます。
  それでは、なぜそうなるのでしょうか。私は生き物の根本原則である『苦痛からの逃避』でそうなるのだと思います。
 
  地球上に生命が誕生した時から苦痛は存在し、生命は苦痛で死をむかえると思います。たとえば、単細胞生物が水の流れで火山から流れてくる酸性の水に流れ込めば死んでしまいます。
  すなわち、苦は死の予兆なのです。永い生命の歴史で細胞の1個1個に染みついた死への恐れと、その予兆である苦からは逃避したくなるのだと思います。
  人間も理性のある時はささいな苦痛ならば逃げずに耐える事ができますが、理性が薄れれば生き物の基本原則である死からの逃避が優先され、不快を怒りで遠ざけようとするのだと思います。
 
  私が女房と過ごしていて感じるのは、何か怒りっぽくなったり、面倒な話を避ける様になってきたのが気になりました。ヒョットしたら、ボケの始まりかもしれないと思い、女房を不快な気分にさせる事は極力避ける様にしています。
  以前テレビで見たのですが、奥さんがボケ始めて、他人からさわられると怒るのですが、旦那さんがさわってもおとなしくしています。
  私も、ボケた女房に嫌われる夫にはなりたくないと思いますので、これからは気遣いと優しさをもって生活する様にし、ボケのスピードを遅くします。もし、ボケが間違った素人判断であっても、いたわり合って生活するのが悪いはずはありませんので、安心していたわり、優しくします。