『伯父さんよろしくお願いします』「エッ?何を??」

 長兄は遺産相続の時、私に払うハンコ代を用意できなかった。ゆえに、親父の土地を分割して兄弟で分け、1軒だった土地に兄弟別々に2軒の家を建てた。
 
 私が古希だから、長兄もそれなりの歳である。そうそう、なぜ長兄と書くかというと、中の兄貴は子供の時に死んでしまった。しかし、もし生きていたら兄弟関係はガラリと変わっていたと思うから、今も心の中では兄貴を『長兄』と呼んでいる。
 
 さて、1軒だった土地に2軒の家を建てたわけだから、長兄も私も家は小さく、子供と同居できる2世帯住宅を造れなかった。だから、私の子供も長兄の子供も仕事に便利な所に住んでいる。
 時に長兄の子供が遊びに来て挨拶を交わす事がある。その時に深い意味はないのだろうが『伯父さんよろしくお願いします』と言われる。
 しかし、その言葉は若者には意味を持たぬ挨拶かもしれないが、年寄りにとっては「なんだ??」そして「俺だって年寄りだぞ!!」続けて「俺の面倒はお前が看るのか??」と続いてしまう。
 長兄と私の仲が良ければ引っかからない挨拶言葉なのだが、遺産相続の時に長兄は私を騙して取り分を多くした。それ以来、兄弟仲が悪くなり、ささいな言葉が心のささくれに引っかかってしまう。
 
 まあ、結論を出すとすれば『元気で長生きした奴が勝ちなのだ』
(ン??グダグダ書いたのに唐突な結論だ!!)