格言の間違い?。

 『親の小言(意見)とナスビ(茄子)の花は千に一つも無駄(仇)がない』というのを、私もずいぶんと聞かされた。そして、悪い子ながらそれを信じた。
 
 ところが、去年ベランダでナスビを育ててみた。3個だけ皮の固いナスビがとれた。ならば、ナスビの花は3個しか咲かなかったのだろうか。
 いいや、もっと沢山咲いた。ところが、受粉しなかった花柄はナスビの枝に目に見える様な大きな痕跡などを残さずに落ちてしまう。
 それを見た時、私の心の内で親から聞いた小言の根幹が崩れて行く音が聞こえた。親は別に嘘をついたわけでもなく、親も親に言われた言葉をそのまま繰り返していたのだと思う。
 
 そして、私は茄子が自画自賛する人間に見えてしまった。特に、政治家は茄子にそっくりだと感じた。政治家は自分の成果は誇るものの、失敗には頬かむりする。人間誰しもそんな傾向はあるが、特に政治家にその傾向が強い。
 エッ。私ですか?。忘れてしまった失敗も多々ありますが、どちらかというと私は失敗を覚えている人間です。