新生小政党はスキマ政党。

 昔の物流は船舶と鉄道がその主流であり、庶民が物を送る時には郵便小包で送るか、それを超える場合は扱い易い様に常識的な荷造りをして、駅の近くにある日通に持ち込むしかなかった。
 それに、リンゴなどを送って箱が壊れて中身が失われても、それは送り人が適切な荷造りをしなかったと言われて終わりだった。
 
 今は、荷姿が紙袋でも宅配業者は運んでくれるし、荷物を取りに来てもくれる。宅配業者の成功は、日通全盛だった時代のスキマに成功の要因があったと聞いた事がある。
 京都の薬問屋が注文を受け、荷造りして日通に持ち込んでも『営業時間外だから明日にしろ』と門前払いされたそうだ。
 そのスキマが商売のチャンスになり、今日の宅配業界の隆盛があるという。まあ補足すれば、長距離トラック運送が可能となる道路整備も進んだという社会的背景もある。
 
 今の政界は、既成政党が国民の要求に応じきれない状況にあり、政党の考えは支持者との思いからすらズレてきている。2大政党制を目指した小選挙区制にあって小政党が乱立するのは、既成政党が取りこぼした事案を拾っているからである。
 だからといって取りこぼしを拾っているスキマ政党に人気が集まっても、外交などの大きな問題が解決できるとは思えない。スキマ政党が大きな事を言う時は必ず『憲法改正』である。我々庶民が切望する取りこぼしか、憲法改正という大風呂敷で、中間の抜けた『間抜け政策』しか思いつかないのがスキマ政党なのである。
 
 我々庶民が何かをやる時『こんな事がやりたいから法律を変えろ』と言うだろうか。知恵をしぼって仕事を始める。『法律を変えろ』などと言う奴など何もできない奴なのだ。スキマ政党は『憲法改正』という花火を打ち上げる前に、地道に『落穂ひろい』の様な既成政党の取りこぼしで実績を積んでみろと言いたい。
 
 ア~アッ。嫌だ嫌だ!!こんな遠回しな言い方は大嫌いだ。ハッキリ言おう。『憲法改正』の大風呂敷を広げる奴らは大嫌いだ。そんな政治家に一番似ている巷の人間は詐欺師しかいない。それと『あれが悪い』『これが悪い』と文句を言って自己弁護する奴らは、自分に都合の良い土俵でしか戦えない卑怯者や臆病者なのだ。
 石原慎太郎が橋下大阪市長を褒めちぎるのも、石原裕次郎という弟の神通力が落ちてきているからなのだ。石原軍団の面々も熟年となったので、自分の人格まで落として裕次郎の兄貴の慎太郎の馬鹿騒ぎに付き合う義理も無ければ必要も無いのだ。
 それを一番判っているのは慎太郎自身であり、裕次郎の代わりに白羽の矢を立てたのが橋下大阪市長なのだ。
 
 私は小田原で石原慎太郎の最初の国政選挙の演説を見た。小田原駅前は聴衆で埋まり女性も多かった。慎太郎にはあまり反応しなかったが、裕次郎が現れると耳が潰れるほどの嬌声が沸き起こった。
 聴衆のほとんどは裕次郎を目当てに集まっていたのだ。だが、それでも慎太郎は当選できた。裕次郎亡き後は石原軍団の面々を担ぎ出して当選したのは皆の知る所である。
(真偽は不明だがオウム真理教の絵は慎太郎の4男が描いていたとのネット噂もある)
 
 嫌だ嫌だ。難しい事を判りやすく。平易な言葉で格調高く。そう書こうと努力しているのに、元々が品性下劣だから個人攻撃の文章がスラスラと書けてしまう。そして、書いた後には気が滅入る。アァ、最悪だ。