昔、夢見た事。

 CB350に乗っていた頃、オートバイ雑誌にアメリカ横断の連載記事があった。人家も見えない坦々とした直線道路を走ると誰かがコケる。コケた理由は居眠りをしたからなどという記事を読むと『いつか俺もアメリカを走ってみて~』と夢を持ってしまった。そして、テレビの『ルート66』はその思いをますますつのらせた。
 
 次のガソリンスタンドが200Kmも先というアメリカを走るなら、オートバイはやはりハーレーだろうと考えた。低回転高トルクのV型2気筒エンジンなら、たとえ片肺になってもプラグを外して荒野を走り抜けられるだろうと考えたからだ。
(片肺:2気筒エンジンの片方が爆発しなくなる事)
 
 ベラドンナちゃんが来たら、そんな昔の夢が思い出され『マイクロソフトエンカルタ地球儀』でシカゴを開き、シカゴとサンタモニカを結ぶルート66を探してみた。あれ?無いぞ。あれ?これかな。と辿ってみたらニューオルリンズに出てしまった。天眼鏡でよく見たらルート55だった。ネットで調べたらルート66は廃道になっていた。
 
 時間はあるけど、お金と体力が無いからアメリカ横断(R66)や縦断(R55)はできないだろうけど、地図を見ながら色々想像してみた。
 単独行は無理だな~。一緒に走る相手が若い走り屋だったらペースが合わないな~。映画『ドライビング・ミス・デイジー』や『イージー・ライダー』を観ると、つるんでいても日本人だけで走るのは危険かな~。ヤッパシ、アメリカ人のガイドが必要かな~。こんなプランの旅行社はあるかな~。金無し体力なしで、どうせ行けないんだから考えるのやめよ~。
 などと、地図を見ながら昔の夢をネタに空想にふけってしまった。