何でハーレーに憧れたんだろう。

 つらつら考えてみるに、どうも私は鞍型シートへの憧れが強い様だ。子供の頃に見たハーレーのシートは鞍型だったし、そのコピー商品である陸王も鞍型シートだった。特にハーレーのシートは巨大でライダーの後ろに子供や女性なら乗せて走る事ができた。
 
 昔の大排気量のオートバイは後輪がリジッドであったり、サスペンションが貧弱だったので、シートのクッションが重要だった。だから鞍型シートが採用されていたのだと思う。
 そういえば山口オートペットは50ccなのに鞍型シートだった。後輪にはサスペンションが付いていたから純粋にデザイン的なものだったのだろう。多分、山口オートペットは250ccクラスのオートバイにならったデザインをしたのだと思う。
 
 私は、自分が鞍型シートに憧れていた事に気付かず、映画『イージーライダー』などを観て大陸横断もできる大排気量低回転高トルクのハーレーのオーナーになりたいと思っていた。そしてハーレーが持てないなら国産でもいいやとアメリカンタイプのオートバイを追いかけていた気がする。
 そして、カワサキエストレアが発売された。バナナシートと鞍型シートの2種類のデザインがあり、私は鞍型シートに目を引き付けられた。この時、私の憧れがシートの形状であったと気付いてもよかったはずである。でも、気付かなかった。
 
 そして、私は今もスプリングでブニョンブニョンする様な鞍型シートに憧れている気がする。(かなり重篤な刷り込みである!!)