倦怠期って何だ。

 電子辞書を引いたら『飽きていやになる時期』とあった。『きらいになる』でなくて良かった。
(でも困った事に漢字変換すると、嫌と嫌いは同じ漢字なんです。)
 新作落語に奥さんがカレーばかり作る話がある。大好物のカレーでも毎日となると飽きるのだが『カレーは飽きた』と言ってしまうと、今度は何時カレーを作ってくれるか判らないので文句も言えないという噺である。
 料理と同列にしてはいけないかもしれないが、どんなに惚れて結婚しても毎日顔をつき合わせていれば、飽きてくる事もあるだろう。慣れるから飽きるのだとしたら、飽きない方法を探せば良いのだ。
 かなり前にオナラの話を書いたけど、我が家での最初のオナラは良い倦怠期ばらいになった。新婚時代には私も女房もオナラをする時にはトイレに行っていたが、どうした拍子か女房がオナラをしたので追い掛け回して尻に顔を押し付けて『くっせぇ~っ』と言った。
 散々追い回した後なので匂いなど無かったのだが『くっせぇ~っ』と言った事で、涙目の爆笑という次の行動につながった。古女房とでも笑い合える生活がいいのだ。あるいは、協力して1つの事をするから夫婦は楽しいのだ。
 古いCM(ミドリ安全だったかな?)離婚準備に、夫が荷物をダンボールに入れ、女房がガムテープを貼る。それがテキパキとリズミカルに進む。すると女房が『私達まだうまく出来るかも』とつぶやく。夫婦にこの様な連携プレーが無くなったら危機感を持つべきだと思う。
 もう1つ。子供時代に従兄弟や叔父達の戦友との仲の良さを不思議に思った事がある。命を懸けて協力してきた仲間同士だからこそ、夫婦にも似た強さがあったのたのだと思う。
 人間は協力して喜びや悲しみを共有し、絆を育てる事が大切なのだと思う。でも、私がそれに気づいたのは結婚してかなり年数がたってからだった。