漢字しりとり復活。

 表題の『漢字しりとり復活』は、本来ならば『新婚時代の権力争い』としてもよかったのですが、それだと本文とのつながりが悪いのでやめました。
 しりとりは子供の言葉の遊びですが、工夫次第では大人でも充分に遊べます。特に、私の新婚時代は金も無ければテレビも無かったので、天気の悪い休日には何か遊びを考えなければなりませんでした。そこで始めたのが漢字によるしりとりだったのです。
 
 やり方は簡単で、漢字の熟語を紙に書いて相手に渡します。渡された方は、その熟語の最後の文字から始まる漢字の熟語を書くという、たったそれだけの遊びです。
 ところが、これは新婚時代の権力闘争でもありました。専業主婦が当たり前だった当時。夫婦喧嘩の男の最後の捨てゼリフは『誰が稼いでいると思ってるんだ』しかありませんでした。でも、これは男の完敗を意味し『それ以上責めると力を行使するぞ』の警告でもあったのです。
 群れて生きる人間の哀しい習性として、人間は初対面の相手の力量をそれとなく計ろうとします。新婚夫婦でも同様です。まして男は女の馬鹿さ加減に腹が立ちます。ところが女だって馬鹿にされれば面白くありません。(延々と続きそうなので別ブログにします)
 
 ルールは簡単で、漢字の熟語で途中に平仮名を含まない事。あとは新聞などに使われる常用熟語である事。専門用語は極力使用禁止。それくらいだったでしょうか。
 そして判りました。私は漢字が書けない。女房は言葉を知らない。新婚夫婦の権力闘争は漢字しりとりでは決着がつかずに、相手の書いた漢字が正しいか、言葉が正しいかを国語辞典を引く様になって引き分けとなりました。
 
 そして。なぜ。今。漢字しりとりを復活しようと思っているかといいますと。先日の『知恵熱』ならぬ『呆け熱』です。ひどく忘れっぽくなっているのに気づきました。そして自分で字を書かない事にも気づきました。だから呆け防止に漢字を書き、国語辞典を引こうと考えています。一人でやっても面白くないから女房も引っ張り込む事にしたのです。
(さて、新婚時代の様に上手く行きますでしょうか)