蓮の種に芽が出た。

  鹿島工業団地近くに住んだ時、周囲には水田があり所々には蓮田もあるという鹿島の繁華街からは離れた地域でした。
  でも、夏には水田を渡る風で幾分は涼しく、蓮の花の美しさに立ち止まって見入ってしまう様な心地よさをおぼえる町外れでした。
 
  そしていつか(私も蓮の花を咲かせてみたい)と思う様になりました。しかし、蓮は水生植物ですし、いま住んでいる所は住宅街だし、蓮田を作る余地もありませんし、金魚池を作るのも蚊の養殖場を作る様で気がひけます。
  そして何年も蓮の事は忘れていたのですが、女房と死について語ったのをきっかけに蓮を作る気になりました。
  心の中で(蓮田の様に常に水が溜まっていなくても、泥に充分な水分があれば蓮を咲かせられるかもしれない)という素人考えでチャレンジする決心をしたのです。
 
  蓮田作りはともかく、蓮の種を入手しなければ話は始まらないとネットで蓮の種を購入し、手順通りに蓮の種の殻の頭と尻尾をヤスリで削って種に水が染み込む様にしました。蓮の種の殻は固いので殻に穴を開けないと発芽しないそうです。
  そういえば、椿やお茶の種も万力などで殻にヒビを入れないと発芽しないと聞いた事があります。蓮も同様なのだと思いました。
 
  さて、そうして3日くらい経ったら、いくつかの種から緑色の物が出てきました。多分、葉っぱか根なのでしょう。それがあまりにも可愛らしいので写真に撮りました。
  これが10~20cmに育ったら、水盤か壷に縁までいっぱい土を入れて植え替えるつもりです。そして、水盤や壷の水が表面は乾いても2~3日水をやらずにいれば、ぼうふらは死んでしまうはずです。
  ぼうふらが死んだ頃合を見計らって、また水を縁いっぱいに足せば蓮は枯れずに、ぼうふらだけは退治できてご出近所迷惑にはならないはずです。今の私はそんな期待を持って蓮を育てています。
 
 
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