建築家さんにお願い!!年寄りが望む二世帯住宅。

①:親子の住み分けは、一階二階別かメゾネットタイプか。
  私はメゾネットタイプがいいと考える。二階の物音は意外と一階に響くので、親子であっても気になるものである。(二階のSEXは一階に筒抜けと思え)
  メゾネットタイプでも騒音については変わらないが、少なくとも騒音を発生させるのは自分達だから我慢しやすい。
  最大の特徴は、子供が仕事の都合で海外に行ってしまった時にも、メゾネットタイプなら賃貸物件にするのに抵抗感が少ない。
 
②:玄関を入った先はどうあるべきか。
  玄関の先は大広間であるべき。介護サービスに、入浴サービスというのがある。玄関前に車を停めて、部屋に介護のしやすい風呂桶を設置し、風呂桶の周囲は介護者の歩き回れるスペースが必要である。

  どんなに狭くても6畳、できれば8畳の広さが欲しい。また、広間が玄関から離れていると、長くホースを引き回さなければならないので、入浴介護の準備から後片付けまでの作業が大変になる。
 
③:風呂場の出入り口はドアか、引き戸か。
  現在の住宅の風呂場はドアタイプが多いが、風呂場は老人が倒れやすく死にやすい場所である。ドアタイプではどんな事をしても広さを変えられないが、引き戸式ならばサッシを外す事で出入り口を広くできるから、救護がしやすくなる。
  我が家の風呂場で考えてみると、風呂場に入れる救護者人数は2人くらいだし、ドアタイプの上、ドアの正面は壁だから『救護者・病人・救護者』の行列はドアを出たとたんに曲がらなければならない。私が風呂桶の中で意識不明となったらと考えるだけでも、救護の困難さが想像できる。
 
④:台所は対面タイプか従来タイプか。
  歳をとれば人間はボケるから、ボケても安全な家が最良である。特に台所は火と水と刃物を使うから気を抜けない。
  ボケないまでも歳をとれば物忘れがひどくなり、火にかけた鍋やヤカンの事を忘れてしまう。対面タイプの台所は火が向こう側にあって、台所を振り向いても思い出さない。だから、鍋を焦がしたりヤカンを空焚きする危険がある。
  老人家庭では、振り向けば何をやっているかが判る従来タイプの台所がよいに決まっている。
 
⑤:階段の幅と、上下のスペース。
  階段を上りきった上と、下りきった下には担架を回せる広さが必要である。まあ、直線階段なら担架が通れないというのは少ないだろうが、曲がり階段だと担架がつかえて上り下り不可能な階段が多い気がする。

  曲がり階段は、一刻を争う救急救命に問題のある室内配置だと思うので、設計をされる方には考え直してほしい部分である。(でも設計するのは若くて元気な人なんだよな~)