年寄りに冬は危険が一杯。

 私の叔母さんは、鏡開きに鏡餅を割ろうとして台所の床にまな板を置き、その上に鏡餅を逆さまに置き、しゃがみ込んだ姿勢でひび割れに手をかけ『フン』と力を入れた様です。そのとたん脳の血管が切れ、倒れた場所が台所だったので発見が遅れて亡くなりました。
 
 私の父も正月に友人の所へ年始の挨拶に出かけ、駅の階段を上っている時に脳溢血で倒れて病院に担ぎ込まれました。杖を突けば歩けるまでに回復して帰宅しましたが、寝たり起きたりを3年半ほど続け、徐々に脳の障害が広がり理性も失われて亡くなりました。
 
 私の同僚のお母さんは冬のお風呂で死にそうになりました。温かいお風呂で血管が拡張して血圧が下がり、大声を出す事も立ち上がる事もできなくなり、溺れない様にお風呂の縁を掴んでいるのがやっとだったそうです。拡張したのは血管だけでなく肛門も開いてしまい、便が湯船に浮いていたそうです。
 
 歳をとると血管の弾力がなくなるので、血圧の上がりやすい冬場には急激に血圧を上げる様な仕事は避けましょう。特に、体を丸めて上昇した血圧の逃げ場がない姿勢での仕事は命にかかわります。
 お友達の皆々様も注意してください。叔母さんも鏡餅の上に乗って足で割れば死なずにすんだかもしれませんが、そのかわりコケて骨折してたかもしれません。