オートバイに乗り続けられなくなる理由。

  私は肉体および脳力の低下がオートバイに乗り続けられなくなる限界だと考えていた。ところが、家族に不安があると家を空けるのがやりにくくなる。我が家では昨年暮れに起きた女房の階段落ちがその不安要因になってきた。
 
  歳をとってからの骨折は厄介である。怪我の治療で寝ていれば骨量が減り骨粗しょう症になるし、怪我が治っても怪我の記憶におじけづいてリハビリの手抜きがしたくなる。また、医師の指導通りにしても年寄りの骨量は増えにくい。
  最悪なのは、おじけづいて家に引きこもる事で、悪くすればボケにつながる事もある。、女房の主症状は胸椎の骨折であったが、脳も何らかのダメージを受けている気がしてならない。きっと、それはボケを早めると私は考えている。
 
  私もこの夏は、70代にして40肩が出るなど若返ってしまったり、女房が熱中症になって大きなスイカを36時間で食べてしまったりと、オートバイにあまり乗れなかった。
  自分で乗ったのは近くのホームセンターや、そのついでの遠回りくらいしかない。長距離は息子が箱根周辺に行って228Km走ったくらいである。
 
  家の中に病人が出ればオートバイに乗れなくなるのは判っていたが、年下の女房に不安をおぼえる様になるとは考えてもいなかった。
  日帰りで道志みちを走って山中湖にも行きたいし、できれば何泊かで草津温泉にも行ってみたい。しかし、不安を抱えながら長時間家を空けるのはむつかしい。
 
  私は、加齢現象はゆっくりとやってくると思っていたが、実際にはまるで水平飛行が急にガクンと高度が下がる様にやってくるなどとは想像もしていなかった。
  家庭では夫婦で歳をとるから、一方に加齢現象による生活能力の低下が起これば家庭生活もそれによって低下するので、何らかの対処が必要になってしまう。
  女房に不安を感じてしまうと、ふたたびこれからの乗り物をどうするか考える時が早くも来てしまった様な気がする。
 
  軽自動車にするか、お買い物バイクのスクーターにするか、さもなければ乗り物は持たないか。そこで出した結論は、運転免許を持っている私が、まず脳ドックを受け様という事だった。(エッ、結論の出し方?なにか変ですか?)