藪を突いて蛇の出た小池都政。

  小池都知事築地市場豊洲移転を、豊洲の地下水モニタリング結果が出る前に行うのはおかしいという事で11月7日の移転を延期した。
  そうしたら、有害物質遮蔽のための盛土工事が重要施設の部分で行われていなかったという事実が判明してしまった。
  小池都知事がガバナンスを見せつけるパフォーマンスだった豊洲市場移転の延期は、移転そのものすら危ぶまれる事態になってしまった。
  小池都知事にとって考えもしなかった、まさに『薮蛇』の展開に知事自身も戸惑っているのではないだろうか。
 
  そして今頃は2020年の東京オリンピックというタイムリミットの決められている問題の落としどころをどうすべきか悩んでいるだろう。
  結局は専門家などの意見を聞いて見切り発車するか、豊洲移転をとり止めるか。パフォーマンスで踏んだ六方が地雷を踏んでしまった感じだ。
 
  所詮は東京都がプールした4000億円の一部を食いかじりたかった奴等の欲が東京オリンピックを招致し、それに便乗した政治家の欲が様々な建築物を造った。
  その契約構造の狭間で、ただで物を食い、酒を飲み、女を抱く。大金が動く時には巻き上がった金が対象物についていくだけでなく、周囲にも撒き散らされる。
  金に群がる人間というものは、巻き上げられた金を拾う事に夢中になり本質を見失う瞬間というものがあるのである。
  また、何層にもわたる請負構造の建設建築関係には手抜き工事というものが一番多く存在する業界でもある。