座布団枕とソバ殻枕。

 私は昔からソバ殻枕だったけど、息子は高さが変えやすいという事で座布団を折りたたんで使っていた。よだれは垂らすし、頭は脂ぎって臭いから、洗濯しやすい息子の座布団枕は女房には扱いやすかった様だ。
 
 ところが、息子がSEとして働き出すと様子が変わった。SEは深夜仕事も多く、ドロドロに疲れて帰ってくる事もある。そんな時にはほとんど寝返りをせずに眠りこけるらしい。
 座布団枕は保温性が高くソバ殻枕より通気性が悪いので、寝返りせずに片側の耳を下にしっぱなしで寝ていると耳が蒸れ、時に外耳炎の様に痛む事がある。綿棒で耳の中をぬぐって出勤すれば帰宅までには痛みも抜けるのだが、子供の頃に中耳炎になった私には持病にならないか心配だった。
 今は結婚して、息子の健康管理は息子の嫁さん、もしくは本人である。あれほど枕として愛用した座布団だが、
今は夫婦枕で寝ているみたいだ。
 
 私の枕のちょっと変わっているところは、長さが約1mと長い事だ。私が寝返りを頻繁に打つという事もあるが、長い枕だと冬場の冷たい空気が肩口に入り込みにくいというメリットがある。
 足は暑がりだが、首が寒がりな私にとってはソバ殻の長枕は必需品である。困るのは、旅先の普通サイズの枕だと、時に枕が外れて目が覚めたり、外れたまま寝ていると翌朝首が痛くなってしまう事である。