愛とは。(女はアクセサリーじゃない!!)

 『女は愛だの優しさだの目に見えないものをほしがる』と思っている男が多いみたいな気がする。だが、そう考える男の本性はエゴイストなのである。
 女性に優しくてフェミニストに見える男が、女性に『愛や優しさがほしい』と言わせたら、フェミニストの姿は女性を口説くための仮面に過ぎない。
 女性がフェミニストの男に『愛や優しさ』をほしがる時は、フェミニストの仮面の下のエゴイストを感じているのだと思う。
 
 ではなぜ、女性は『愛や優しさ』をほしがるのだろうか。私は思う。それは、女性が今の愛に差別を感じるからだ。そして、女性はその差別を『心から愛されていないんじゃないかしら』と感じているのだと思う。
 『愛や優しさ』をほしがるのは『私を対等な人間として愛して』という事なのだと思う。
 
 私事で恥ずかしいけれど、新婚時代の女房は手足の冷たい女だった。夫婦の営みの前に、私は女房を後ろから抱き、膝を折り曲げさせて、私の太ももで女房の足を温めた、
 すると、女房は私の腕枕で眠ってしまう事があった。私は頭の重さで腕がしびれても女房を起こさない様に、腕のしびれと寝返りを我慢して女房の目覚めを待った。
 女房も膝を折って足を温めている不自然な姿勢だから30分ほどで目覚める。短時間の睡眠であっても、腕の中で私を信用して眠ったのだから、それくらいの時間は信用された者が我慢するのは当たり前だと私は思う。
 愛する人を命を懸けて守ろうと思ったのならば、愛する人の信頼にも命を懸けて応えなければならない。冷たい足を温めるという些細な事でも私はそうする。
 
 そして、新婚1~2ケ月で女房の寝入りばなの足の冷えはなくなった。だが不思議な事に、それまでは寝返りも打たずに寝ていたかと思われた女房の寝相が悪くなった。ひどい時には掛け布団を蹴飛ばして私の掛け布団を引っ張っていく様にもなった。
 私は、女房が心も体もそれまでの常識から解放され、私を信用してくれたと感じてとてもうれしかった。
(足の温かい私の欠点は、足が臭い事です)