メロンとカボチャ。

 私が食べられるメロンは『アンデスメロン』クラス。マスクメロンになると1万円を超し、さらにステータスとしてT字型に切られた蔓がついて箱に入っている。誰かから頂かないかぎり私には食べる事も出来ないし、下さるお友達もいない。
 
 それに比べるとカボチャは八百屋の棚から店先にまでゴロゴロと無造作に置かれ、ヘタも実の上で無造作に切られている。
 なおかつ、ドテカボチャなどという悪口にまで使われてしまう。同じ1年草の蔓草に生まれて、この差別は『ナンデジャ~!!』と思ってしまった。
 
 今年はゴーヤの本数を減らして2本のカボチャを植えてみた。これは、ある所で日除けにカボチャを植えていたのを見たからで、私も試してみようと思った。
 ところが、植えてみると小さなうちからやたらと雌花をつける。まだ蔓が2mにも満たないのに雌花が2輪づつ計4輪が受粉し、その先にも雌花が育っている。それを見たら、食欲が湧いてしまった。
 
 ただ、1本の蔓に何個の実をつけて良いものやら迷ってしまった。メロンのごとくに1本の蔓に1個かなと思ったが、蔓を見ると葉や花のついた場所からは根も出ていた。
 その時『ドテカボチャ』の意味に気付いた。メロンと違い節々から生ずる根によって、放っておいても沢山育つという事だったんだ。(ありがたや・ありがたや)