お金と宗教は人類最悪の発明。

 落語の前ふりに『この世では、金と女がかたきなり。早くかたきにめぐり合いたい。』というのがある。また、お金の事を忘れる記憶喪失は記憶喪失を演じているだけと言われている。
 
 お金は人間の発明品なのに、さほどに人間の心を支配してしまった。すなわち、人間はお金の発明以来、幸せの尺度をお金で計る様に様になってしまった。
 宗教もお金と同じ様に人間の心に食い込み、支配し、幸せの尺度になってしまった。
 いままで、それを打破すべく、多くの人が宗教に挑戦した。フランスではシャンソン歌手のジルベール・ベコーが神を揶揄する『死の発明者』を歌って舞台を下ろされ、ジョン・レノンは『イマジン』で神の無い世界を考えてみようと語った。
 
 『お金』と『神』は人間の究極の発明である。現代の工学の産物も利便性で心を奪うが、『お金』と『神』はそれら全ての発明品を凌いでいる。
 そして、全ての発明品は人間の生活を便利に快適に暮らす事に寄与する表と、生活を阻害する裏がある。包丁は必須の日用品だが人を殺す凶器にもなる。もちろん、人間の発明品である『お金』でも『宗教』でも裏の面の存在を否定できない。
 
 私は『お金』も『宗教』も好きではない。ゆえに、嫌われている事を知っている『お金』も『宗教』も、私には近寄って来ない。