なぜドアミラーが増えたのか。

 私は古い人間だから、自動車のバックミラーはフェンダーに付いていた方が見やすかったと思っている。それでは、なぜフェンダーミラは無くなったのだろうか。まさか、前回の『安全はすべてに優先する』で書いた様な事故が起きたからではないだろう。
 
 私はバックミラー自体の重量が増したからだと考えている。昔のバックミラーには電動ミラーなど無かったので、重量は今よりもずっと軽く、ミラーを支えるためにフェンダーの強度を上げる必要など無かったのだろう。
 ところがバックミラーの調整というのは意外と面倒で、特に一人で調整しようとすると数回は運転席とフェンダーミラーを行ったり来たりしなければならなかった。
 
 この煩わしさを解決したのが電動ミラーなのだが、ミラーの中にモーターを組み込んだために重量が増えてしまった。必然的にバックミラーを取り付けるフェンダーの強化も必要になってしまった。
 だが、フェンダー自体はタイヤの泥除けが進化したものであり、強度を必要とする部分ではないから、バックミラーを支えるためだけに強化するのは無駄である。
 結局、構造部材で強度も充分なドアーや、ボディーの前ピラー付近に取り付ける事になったのだと思う。
 
 ドアミラーだと後方確認のために首を大きく動かさなければならない欠点はあるが、ミラーに泥が飛んだりしても、窓ガラスを開けてふき取る事もできるという便利な点もある。
 安全のためには、後輪も見える広い視野が確保できたフェンダーミラーが良かったが、電動で簡単にミラー合わせができたり、やろうと思えば走行中にも掃除のできるドアミラーに軍配が上がるのだろう。(結局は慣れなのかな~)
 
 グランドアクシスの右ミラーを壊してから、飛び飛びになりましたがバックミラーに関する思いを書いてみました。アハハ。なにかキッカケがないと記憶や考えがまとまらなくなった内蔵助でした。