中年で2輪の夢がチョコッと復活。

 前橋で女房はタクトに乗り、私は通勤のために名前は忘れたけどカワサキの直列2気筒400ccアメリカンタイプの中古を買った。まあ、その少し前は第1次アメリカンブームであり、各社アメリカンタイプを販売していたから中古にもアメリカンタイプがあった。一番好きだったのはスズキのサベージ650ccシングルエンジンだったが、電装系が6ボルトと判り、手が引っ込んでしまった。(再販された時には12ボルトになっていた)
 とにかく通勤用として急いでいたのでカワサキの中古を買ったが、車体の作りは完全にロードタイプだった。ステップバーもチェンジペダルも後輪ブレーキもアメリカンには程遠く、フロントフォークの変更と前後車輪のサイズ変更だけだった。唯一のアメリカンらしさは、最初のオーナーがカスタマイズしたエンジンガードのステップで、足を前方に投げ出せる様になっていた。ただし、後輪ブレーキとチェンジペダルを踏む事はできない。
 
 それでも通勤にツーリングにと乗り回したが、群馬のバイク人生の厳しさはその秋に知る事となった。晩秋に榛名山1周のツーリングに出かけ、途中で女房に連絡を入れようと公衆電話の前で停車して左足をついたけど、そのままコケた。
 寒風の中を走っていて『寒いな~』とは思っていたが、エンジンガードにある前方ステップに足を投げ出していて、足が寒さでかじかんでいるとは思いもしなかった。
 停車したが、かじかんだ足は車体を支える力も無く、そのままコテッと倒れてしまったのだ。
 
 そして、だんだん朝の通勤が辛くなってきた。手足はかじかむし、顔はマフラーを目の下まで引き上げても効果は無いし、上州名物のカラッ風がヘルメットを突き抜けて脳を冷やし、会社に着いてもしばらく頭痛が止まらない。もう一つの敵は路面状況だった。雪はほとんど降らない土地だけど凍結がすごい。橋の上では4輪もスリップ事故を起こすので2輪が無事に通過するのは運任せだった。
 結局、中古のスバルサンバーを買いオートバイは売ってしまった。
 
 アッ。もう一つ思い出した。子供を後ろに乗せて野反湖に行った帰り道で、子供が居眠りをして落ちそうになった。少し昼寝させ様とメインスタンドを立ててオートバイのシート後部のフレームと、少し離れた真後ろの木に岩登り用のハンモックを張って子供を寝かせた。(メインスタンドを立てたオートバイは真後ろに引く力には意外なほど耐える)
 私もヘルメットをかぶったままスピードメータータコメータの間に頭を乗せて、足をシートに延ばして仮眠した。
 
 昨日は関東のダムの貯水量が減っているというので、ベラドンナちゃんと小河内ダムに行ってみた。ダム全体の写真では多いのか少ないのか判らないので、ダムの余分な水を流す水門の写真を撮った。その水門まで水はとどいてないけど、渇水とはいえない量の水があった。(小河内ダムの水は下流羽村で水道水として取水される)
 そのツーリングの途中でオートバイの時にやった寝方で横になったけど、背中を支える燃料タンクが無いので背骨が丸まりズルズルと落ちてしまう。シート先端からハンドルポストまでとどく板でも作らないとベラドンナちゃんの上では仮眠できない。頭と足を逆にしてみたけど、後部座席のシートが15cmほど高く作られているので、背骨が反って拷問の様に痛くてこれも我慢できなかった。(6時間160Kmでした)
 
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