勝ち逃げした石原慎太郎。火中の栗を拾わされた国。

 石原都知事尖閣諸島の購入を発表した時から私は『嫌な事が始まった』と感じた。おっとり刀で国が動き出した時に、石原は火の手を広げたと思った。
 そして今日、国が買い取る方針がほぼ決まった。ア~ァ、これで国が全面的に中国と対峙しなければならなくなったと考え込んでしまった。
 
 都が所有していれば、国土の保全と所有権を区別できるから中国にノラリクラリと時間稼ぎができたかもしれないが、国有地となると国土保全と所有権が一致するので、中国の干渉はより強まるだろう。
 
 それは、漁船の侵入では済まなくなる可能性を秘めている。日頃から話題にしない事で何とか今日まで来たが、今度から中国はもっと強硬手段に出てくるだろう。
 日米安保条約があるからと安穏族になっていた国会議員は石原慎太郎に煮え湯を飲まされたか、冷や水を浴びせられたか知らないが、とにかく火中の栗を拾わされてしまった。
 
 これからは漁師に扮した中国軍が上陸するかもしれないし、軍艦で威嚇に来るかもしれない。南沙諸島の様に武力衝突や隙を突いての上陸など中国にとっては当たり前なのだ。
 また、日米安保条約は紛争に米軍は加担しないし、米国が尖閣問題に加担すれば米中の戦争にもなりかねないから米国は日中の行方を見守るだけだろう。
 
 どうすべきだろうか。自民党自衛隊オタク石破でも防衛大臣。それよりも総理大臣にするのがよいのだろうか。
 どちらにしても石原慎太郎は負けの無い賭けで勝ち逃げした。功罪は歴史の判断を待つしかない。
 
 ジョークではあるが、昔から中国皇帝は貢物が好きだったから、尖閣諸島を献上して中国に媚を売るか。それも選択肢の一つではある。
 だが、戦争だけは避けよう。『戦争とは年寄りが始めて若者が血を流す』ものだから。
 またジョークだが、6月13日に書いた(怖い話)の『兵隊はカッコイー!!のです』で書いた様に、兵隊は60歳以上とか70歳以上というのもアリかも。