韓国の現代ドラマの恐ろしさ。

 8月14日午前10時05分の地デジTBSで韓流セレクト『蒼のピアニスト(第15話)』を見て驚愕を覚えた。
 番組説明には(イナに突き倒され、意識不明で病院に運ばれたウジン。ヨンランはイナのために完璧なアリバイを作り上げると、ジボに嫌疑がかかるよう巧妙に罠を仕組む。ジホは容疑者として警察に連行され、ウジンも帰らぬ人となり・・・・。やがて、韓国を離れる事を条件に、ヨンランが手を回してジホは警察から釈放される。そんな彼を謎の男たちが拉致するが、連れて行かれた倉庫に現れた人物は、ジョンウクだった・・・・。)と書かれていた。
 ドラマは番組説明の通りに進行したが、韓国には『殺人容疑者を国外に出して帰国しないという条件で釈放する』という法が存在するのだろうか。日本でも保釈金を積んでの『保釈』というのはある。しかし『罪を問わずに国外追放する』という法は聞いた事がない。
 
 保釈を国語辞典で引くと『刑事裁判の進行中、一定の保証金を納付させて、勾留中の被告人を釈放すること。また、その制度。被告人や弁護人の請求による場合のほか、裁判所が職権で行うこともある。』
 だが、外国旅行は許されないし、証拠の改ざんや隠滅の恐れがない時に保釈されるだけで、殺人容疑者を帰国しない条件で保釈する事などない。
 『蒼のピアニスト』は朝10時台の放送なので、女房が暇な日に時々見ているので私もその時に見るのだが、今日は日韓の法の違いから白けてしまった。
 
 私は漫画でも映画でもドラマでも非現実を否定はしない。どんな荒唐無稽なストーリーであっても、物語の世界の辻つまが合っていれば大歓迎である。
 ただし、どんなに荒唐無稽であっても物語の中で辻つまが合わないストーリーが出てくると一気に白けてしまう。
 『蒼のピアニスト(第15話)』はそんなドラマだった。日本ではあり得ない免罪での国外追放と帰国禁止は、私の常識では考えられないストーリーだった。
 
 日韓の関係がギクシャクしているが、免罪での国外追放と帰国禁止が法に定められているとしたら、我々は容易ならざる国家ともめている事になる。すなわち、常識の一致しない両国民が対峙しているという事なのだ。
 常識が違うという事は意見の一致をみる事が困難である事にほかならないのだ。