梅漬け、梅酒、梅ジャムは同時に作れる。

 梅漬けを作る時には、買ってきた梅を一晩水につけます。翌日、それをザルに上げて1個1個ヘタを外し、実を布巾で綺麗に拭きます。梅の実は意外と汚れていて新品の布巾がネズミ色になるほどです。
 綺麗に拭いた梅の実のうち、キズのない実で梅漬けや梅酒を作ります。キズのある実は、そのキズの部分を切り取って梅ジャムにしましょう。
 
 
 梅漬け作りに用意する物は。瓶。梅の実。梅酢。塩もみの赤紫蘇。以上です。
 梅漬けは、瓶の8割くらいまで梅を入れ、その上に塩もみの赤紫蘇を載せます。そして、梅酢を塩もみ赤紫蘇がヒタヒタくらいになるまで注ぎます。この時、瓶の上に1~2cmの隙間が無いと梅が漬かる時に梅酢があふれるし、こぼれると雑巾で拭いても赤紫蘇の色は消えません。
 赤紫蘇は梅の実が空気に触れるのを防ぎ、梅の実の腐るのを防いでくれる蓋になります。それに、梅干し作りの時期に売られる梅酢をなめてみると判りますが、かなり塩辛いので注意すれば腐る事はほとんどありません。
 そして約1年。瓶の蓋を開けても青酸臭はしなくなっているはずです。そうなれば食べられます。ただし、種を割って仁を食べるとなると青酸臭がします。仁の匂いが消えるのには2~3年ほどかかります。
 
 
 次は梅酒です。梅酒作りに用意する物はとりあえず。瓶。梅の実。焼酎。です。
 梅酒は梅漬けとちがって、瓶の1/4くらい梅を入れれば充分です。あとはなみなみと焼酎を注ぐだけです。最初から氷砂糖を入れる方法もありますが、失敗しないためには氷砂糖は梅に焼酎が浸みてからの方が、私的には好きです。
 普通ならば、梅は焼酎に沈みます。沈んでいれば梅が腐る事はほとんどありませんが、氷砂糖を入れると梅が浮かび上がってしまう事があります。すると腐る事もあるのです。
 
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 1~2か月したら、写真の様な茶こしボールなどを使って氷砂糖を溶かします。本などに書いてある氷砂糖の量は酒好きには甘すぎます。茶こしボールなどで少しづつ溶かすと甘さの調節が簡単にできるのです。
 また、最初から氷砂糖を入れると溶け切るのに1年近くもかかってしまいますが、後から氷砂糖を焼酎の上の方に吊るすと直ぐに氷砂糖は溶けます。早ければ半年たたずに飲める様になのが、私的には嬉しいです。
 
 
 最後は梅ジャムです。これは残った梅の最終利用になります。
 キズを切り取ったり、梅に笑窪(たぶん虫が果汁を吸った跡)などのある、梅漬けや梅酒にならない梅の重さと同じ重さの白砂糖を鍋に入れます。
 アッ、アルミ鍋だと鍋が腐食する事がありますので使わないでください。
 慣れれば砂糖の上に梅を入れただけで火にかけて梅ジャムを作れますが、慣れないうちは焦がしますので、鍋に入れた砂糖が湿るくらいの水を注いでから梅を入れて煮た方が良いと思います。
 ただし、ジャムがゆるくなりますので、パンに塗った梅ジャムが流れて食卓を汚さない程度には煮込まなければなりません。
 
 
 要点は、梅漬けと梅酒では梅が空気に触れない様にする事です。梅酒では25度の焼酎でなく35度の強い焼酎を使うのも良いと思います。梅ジャムではとにかく焦がさない事です。特に、梅が煮えてしゃもじでかき混ぜられる様になるまでが勝負どころです。
 梅の実がお店に出たら、梅漬けの量より少し多く梅を買えば、梅漬けと梅酒と梅ジャムが1日で作れます。