梅干しならぬ梅漬け。

 野良バイクおやじ様の7月19日のブログは『自家製梅干し』でした。写真には形も艶もよい梅干しが写っていました。
 私も数年おきに作るのですが、私の作るのは梅干しでなく、梅漬けです。なぜ梅漬けかというと、漬けた梅の土用干しをしないで漬けっぱなしにしておくからです。
 
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(梅漬けなので皴がありません)
 
 梅干しというのは手のかかる漬物です。第一の関門は塩梅(あんばい)加減です。酸度の強い梅の実を塩で漬けますから腐りにくい漬物ではありますが、時に梅酢が上がるまでに腐る事があります。
 第二の関門は土用干しです。夏に漬けてある梅を平らなザル等に並べて干すのですが、マンションなどでは干す場所がありません。庭のある一戸建てなら可能でしょうが雨や直射日光が強ければ家の中に取り込まなければならないので共働きでは無理です。
 第三の関門は土用干し後の保存です。本来ならば塩が自然に水分を取り入れられるカメの様な容器がよいのですが、私の所にはそのスペースがありません。
 
 私は梅干しの様々な関門をチャラにするために、市販の梅酢と梅漬け用塩紫蘇を使いました。初めに瓶を無水アルコールで拭きます。それから綺麗に洗った梅を1個1個拭いてヘタを取り瓶に詰めます。その上に塩紫蘇を目いっぱい載せます。そして最後に市販の梅酢を塩紫蘇の上まで注ぎます。
 そして、蓋をして瓶を少し揺すると閉じ込められた空気が抜けます。梅の間の空気が抜けて梅酢が少なくなればつぎ足しますが、目いっぱいに注いでしまうと後で梅酢のあふれる事があります。
 その後、最初の数カ月は時々瓶を揺すって漬け具合を見ます。腐ると梅は黒くなりますが、漬かっていれば徐々に緑の梅が紫蘇の赤みに染まってゆきます。
 土用干しをする梅干しならば青酸臭はその時点で抜けますが、梅漬けの場合は約1年青酸臭が抜けません。ですから、食べられる様になるのは1年半後くらいです。
 手抜きではありますが、現代の生活事情では核家族が梅干しを作るのは大変です。漬けっぱなしで時々瓶を揺すればよい梅漬けは、私は現代生活の便法としてアリだと思っています。
 
 そうそう、忘れる所でした。梅干しには青梅がよいのですが、梅漬けは少し熟れた梅でも大丈夫です。私はそんな時期外れ?の安い梅で作っています。これは、梅酒と同じです。青梅の梅酒は梅に皴がよりますが、少し熟れた梅酒の梅には皴がよりません。ただ、美味しさとという点については。まあ、人好き々という事で勘弁してください。
 もう一つ忘れそうになりました。梅漬けには傷などのない梅を使い、傷ついた梅はその部分を切り取って、良い部分(種付きのまま)を同じ重さの砂糖で煮て梅ジャムとして食べています。女房はそれを平気な顔で食べますが、私にはスッパすぎて食パン1枚でギブアップです。