宗教にはハマるわけがある。

 宗教にハマるのは、脳の快感物質に起因するからではないかと考えます。
 
 神経細胞には神経伝達物質を作る能力があります。神経細胞の集合体である脳細胞も神経伝達物質で情報処理を行っています。
 脳内のドーパミンの量が増えると、脳は多幸感に包まれます。人間はドーパミンによる多幸感を味わうために他人から賞賛される行い(善行)をするとも言われています。
 また、困難な作業の後の達成感もドーパミンの増加によると言われています。(セックスの快感はエンドルフィンだそうです)
 ドーパミンは個人的な達成感でも増えますが、他人からの賞賛や賛辞あるいは優越感の方が多量に分泌されるとされています。
 
 私はエホバの証人実践倫理宏正会(通称:朝起会)の2つを知っています。個人的感想ですが、一言で言うとエホバの証人は『負け組』の団体で、朝起会は『勝ち組』の団体です。
 行動を共にしてみると、エホバの証人は傷口を舐め合う行動様式でドーパミンが増加し、朝起会は優越感でドーパミンが増加する行動様式をとっています。
 エホバの証人はあらゆる新興宗教がそうである様に、危険な『弱者の反撃(エホバの証人では終末思想)』の考えを持っています。朝起会は宗教団体ではありませんのでその様な破滅的考えはありませんが、行動様式は似ています。
 
 人間はドーパミンの増加による多幸感を欲しますが、一般社会で認められて多幸感を味わいたいと思っても、賞賛や賛辞に値する実績を出す事は並大抵の努力では達成できません。
 ところが、同じ価値観で統一された集団なら賞賛や賛辞を簡単に受ける事ができますし、集会はその方向で進行する様にプログラミングされています。プログラムに従った賞賛や賛辞であってもドーパミはドバドバ分泌されます。
 プログラムされた儀式で簡単にドーパミンの多幸感を味わってしまうと、多幸感を得るのが困難な一般社会が嫌になってきます。そして、同じ価値観で統一され賞賛や賛辞を受けやすい宗教にハマって行くのです。
 
 日本の新興宗教では、オウムが行き場の無い終末思想からサリンでテロを起こして世界に衝撃を与えました。それ以外にも自宅まで没収(喜捨)して出家させ、帰る所の無くなった信者はサティアンに収容していたのです。
 部外者からみればアホらしい事この上ないのですが、信者の中で大金を献金した時の賞賛や賛辞や羨望と優越感に包まれて、当人は体か浮いてしまうほどの多幸感を味わった事と思います。
 そんな多幸感を何度も味わいたくて、一般社会では非常識な行いであっても、教団に都合の良い事(教団への善行)を行い、常識を否定して宗教にハマってしまうのです。
 
 では、なぜ私はエホバの証人にも朝起会にもハマらなかったのでしょう。私自身では、自分が職人だったからだと思っています。職人というものはその技量を見せれば転職も簡単なので、群れる必要をあまり感じないのです。
 もちろん、私の性格も職人向きの性格で、人間関係も友人より師弟に近い付き合いになります。ブログでも、私が足しげく通う方々は我が師です。職人性格の私には、突き抜けた方々のブログは面白い上に、学ぶチャンスをもらえる擬似師弟なのです。