実社会での反対には対案を示せ。

 学校では同じ質問を何回しても先生は怒らないが、実社会では同じ質問を2回すると馬鹿にされる。3回同じ質問をしたら『馬鹿』のレッテルが貼られてしまう。学校では後日質問しても怒られないが、実社会では、その時に質問しないと理解しているとの前提で仕事は進んで行く。
 学校では反対のための反対でも発言は許されるが、実社会では対案を示して反対しないと『馬鹿』のレッテルを貼られてしまう。
 学校では目標だけを発表しても聞いてもらえるが、実社会では目標に到達するための実行案が提示できないと誰も耳を貸さない。いつも実行案の無い目標だけを掲げる奴には『馬鹿』のレッテルが貼られてしまう。
 この世で実行案を提示しなくても許されるのは、小学校か宗教団体か政治結社くらいかもしれない。小学校ならどうすれば良いかをクラスで話し合ってくれる。宗教団体なら自分で考えなさいと時間をくれる。政治結社なら耳に心地よければスローガンに採用してもらえる。
 実社会で人生の約半分を過ごした私は、退職してから約10年経つのにいまだ仕事の垢が落ちきらない様だ。