時計の針を戻すのは難しい(歴史は戻せない)

  9月24日のブログ『安倍晋三ほど天皇を困らせる首相はいない』で 、平成天皇慰安婦問題などでこじれている日韓情勢に心をくだいているのではないかとの私見を書いた。だが、慰安婦問題はこじれ過ぎて時計の針をもどす事はますます困難になっている。
  歴史という時計の針を戻すのは非常に困難である。特に、慰安婦問題は素直に時計の針を戻すには遅くて時期を失してしまった。
  また、歴史問題を修復するには、時計の針をどこまで戻すかというのが重要になるのである。
 
  ここで話を『竹島問題』に変えてみよう。ここの領有権も慰安婦問題なみに難しい問題である。
  たとえば、慰安婦問題で戻すべき時計の針が、韓国軍が竹島に常駐するよりも以前であった場合。韓国は竹島の軍と軍設備を完全に撤収して無人島とするだろうか。
  すなわち、時計の針を戻す場合は、他の条件も極力その時点に戻すのがフェアだと私は信じている。
 
  また、慰安婦問題については慰安婦像の問題を避けて通る事はできない。すなわち、慰安婦像が世界で一定の評価を持たれて知れ渡ってしまったし、あまりにも多くの慰安婦像が作られ、文化として根付いてしまった。
  日本が慰安婦問題に同意して解決したとしても、慰安婦像がずべて撤去されるわけもなく、学校での授業や工作で作られたりするだろう。それが文化として定着するという事である。
 
  これは日本国内の差別問題にも類例がある。差別が解消されても、被差別側が無限に要求を突きつける逆差別という現象が起こり、そこに利益を見出す悪者がいるのである。
  時計の針を戻すという事は非常に難しい事である。現に下記記事の様な事態となれば、時計の針を戻すのは絶望的になってしまう。別の言い方をすれば、時計の針を戻す事に勝者はなく、共に痛み分けとする以外ないのである。
 
 
日本大使館前の少女像を「公共造形物」指定 撤去困難に=韓国
9/28(木) 10:28配信  聯合ニュース
【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル市鍾路区は28日、日本大使館前に設置されている旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像を同区第1号の「公共造形物」に指定したと明らかにした。日本側は少女像の移転を求めているが、指定によって同像の一方的な撤去・移転ができなくなる法的根拠が整った。
(以下省略)