テロ等準備罪。国家公務員は今こそ奮起を。

  国家を動かしているのは国会議員なのだろうか。私は思う。実質的に国家を動かしているのは国家公務員なのだと。
  それでは国会議員とは何なのだろう。私は『言い出しっぺ』か、さもなければ『よきに計らえという殿様』なのではないだろうか。
  会社にも『言い出しっぺ』社員というのが少なからずいる。まあ、それがトップなら仕方なく従うにしても、社員同士でアイディアは出すが実作業は誰かに押し付けるという嫌な社員には、内心では(お前が言い出したんだからお前がやれよ)の気分になる。
  こういう社員のアダナは『風呂屋』だった。その心は(言うばかり=湯ばかり)という事である。
 
  アメリカ映画『ホームアローン』は面白い映画である。間抜けな2人組の泥棒が子供に散々振り回されたあげくに捕まってしまう。なおかつ、泥棒の1人が流しの排水口にボロ布を詰め込んで水道を出しっぱなしにし、家を水浸しにする悪さを常習としている。
  だから、捕まった時に余罪がすべてバレてしまうというオマケもついている。それでは、なぜ家を水浸しにするという悪さをするのだろうか。
  それは、成功体験だからである。家を水浸しにしても捕まる事がなかった。すなわち、2人組の泥棒にとってはゲン担ぎのラッキーアイテムになってしまっていたので懲りずに続けたのである。人間というものは失敗体験には2度と近づかないのに、成功体験は何度でも繰り返す。
 
  さて、これを安倍首相にあてはめてみよう。安倍首相は教育関係が金になるとの成功体験をつんでしまった。それが表面化して国会で取り上げられたのが籠池であり、加計である。
  警察関係者だったら、この2つの首謀者が誰か判り、別件逮捕をしてでもゲロさせていただろう。しかし、相手が国会議員であり内閣総理大臣となればその手段は使えない。なおかつ、自民党はシラを切りとおして前川前文科省事務次官が何を言っても事実関係を調べようともしない。
 
  まあ、それでも今のところ前川前事務次官の生活は何ら変わりなく行えている様である。だが、今国会で自民党が成立させ様としている『テロ等準備罪』がすでに施行されていたとしたら、前川前事務次官は拘留され、事実をリークしたり、リークするおそれのある現文科省役人は警察に任意同行という手段でしょっ引かれていたであろう。
  何も罪をきせる必要はないのだ。国会期間中のほんの少しの間だけ拘留したり、任意同行するだけで充分である。拘留された人間でさへ、国民にとって不都合な法が制定されれば『嫌疑なし』で解放すればすむ事である。(そうすれば国際的人権非難は起こらない)
  現在審議中の『テロ等準備罪』はそういう法律である。ここでは文科省の役人に頑張ってもらい、犯罪者にならない現時点で加計学園関係の情報をリークしてほしい。そして、安倍首相を死に体として『テロ等準備罪』を廃案にしてほしい。そうでないと、国家公務員は国会議員の奴隷となってしまう。