トランプ病はうつるんです。

  トランプの大統領としてのデタラメぶりは、一体なんなんだと言ってしまいそうになるが、ワンマン社長が大統領の席でワンマンぶりを発揮しているだけと考えれば妙に納得できる。
  社長業であればワンマンも通るだろうが、三権分立している上にマスコミの力が強いアメリカでは、会社の様に『俺の言う事だけを聞け』とわめいたところで通用するわけはない。
  トランプがそんな事ばかりやっていれば、いずれは自分の吐き捨てた言動につまづいてコケる事になる。
 
  さ~て。ひるがえって我が国の安倍首相だが、どうもトランプ病に感染してしまったらしく、このところ支離滅裂な言動がひどくなってきた。まるで若年性健忘症が悪化したみたいに感じてしまう。
  今回の『読売新聞を読んでくれ』は特にひどかったが、安倍首相は政治家としては最悪のタイプである『キャンペーン型政治家』である。
  仕事の手順を改革するために、会社ではブレーンストーミングという手法をよく使う。いわゆる常識と思われている社内ルールをぶち壊してみるのである。
  安倍首相のキャンペーン型政治姿勢はブレーンストーミングの様なものであり、国民が(これはヤバイぞ!!)と思う話題を投げかけ、市井で話題となったら簡易で安易な政治決着を図ろうとたくらんでいるのである。
 
  今回の『読売新聞を読んでくれ』も、憲法第9条に第3項を追加して自衛隊を軍隊として合憲化するのが狙いで、わざと党内からも異論の出る話題を投げかけたのである。
  この手法は『カツオの一本釣り』に似ている。鰯をカツオの群れに投げ入れて、カツオが興奮したら疑似餌を付けた釣り竿で釣るのと同じだと、私は思う。
  センセーショナルな話題で世論が湧き立ったら、政府は充分に説明を尽くし、国民にも広く知れ渡ったから採決をしましょうと、簡易な手法で法律を成立させる。
  『 国民はカツオか??』と言いたくなるが、今まで安倍首相は、この手法で様々な法律を成立させてしまった。
  特に、最近の安倍首相はトランプタイプにシフトした気がする。(誰がお前の言う事など聞くものか!!)