夫婦仲が良いとボケが判る?。

  家庭内事故が起こる前から、私は女房のボケを心配していた。医者でないので私の推測の真偽は判らないが、女房の小さな変化がボケではないかと気になっていた。
 
  小さな変化は、原因を何かにすり替える事であった。以前は自分の事と認めたものが、いつしか原因を自分で背負うのをやめてしまった。そのため、何かあっても次善の策を話し合う事ができなくなってしまった。
  その他の変化は、ふざけあう言葉の中に爪が立ち、私の心を傷つける様になった事である。更に小さな変化だが、ささいなものごとにこだわらなくなった。ゆえに、記憶力の良かった女房が物忘れする様になったのである。
  特に事故以降、2人で買い物に出かけても買い忘れる事が増えたので、最近は何を買うのか歩きながら女房に聞く様にしている。
 
  私はそれらの事から、女房はボケが始まったと考えているで夫婦そろってボケの診察を受けたいのだが、いまだに拒否されていて女房を病院に連れて行く事ができない。
  まあ、人間は何も知らない状態から色々覚えて成長し、だんだん忘れて死んでいくものと考えれば私の心も落ち着くのかもしれないが、まだその心境には達していない。