週末に2人目の孫が生まれた。

  分娩の日、生まれたばかりの孫を見た。新生児室のガラス越しに、看護婦に抱かれた白い木綿の布に包まれた孫は、赤い猿の様にも見えた。
 
  だがしかし、ここからが面白い。赤ん坊の顔は日に日に変化するのである。産道の中でひしゃげた頭蓋骨が元に戻り、頭蓋骨の隙間の泉門を閉じようとして赤ん坊の頭は急速に成長する。そして、そのために、赤ん坊の顔は様々に変化するのである。
  今は父親である息子に似ているが、これが嫁側の祖父母の顔に見えたり、私達に見えたりと、百面相ならぬ先祖の顔真似かと思うほどに変化する。
 
  最初の孫の時にも(あれ?この顔だれだろう?)と思ったら、嫁側の母親が『アラ!お父さんに似ている!!』と言った。私は(この子は曽祖父の顔真似までするんだ)と、内心舌を巻いた。
  今度の孫は誰の顔真似をするのだろうか?。これから数ヶ月の顔の変化が楽しみである。先の孫も泉門が閉じるまでは色々顔を変えたが、泉門が閉じたら母親に似た顔に落ち着いた。今は態度までが母親に似ている。