共感脳=女。解決脳=男。

  男と女の考え方の違いを、表題の様な脳の違いにより説明したり、あるいは女脳の方が男脳よりも同時に色々考えられると説明される事もある。私はどちらの説明にも納得してしまうのだが、生活の中では『共感脳と解決脳』による問題の方が多い。
 
  10年くらい前だったが、黒部ダムの帰りに松本城に寄り、天守閣に上った。女房はニコニコと景色を見ているし、私は天守閣の中に展示してある武器を見ていた。
  下りてきてもニコニコしている女房に『気分よかった』と聞いた。女房は「高い所から見るのは気持ちがいいわ」と言ったが、私は内心(これが戦国武将の夫婦だったら大変だ)と感じていた。
  天守閣に上った奥方に『ここから見えるものはすべてわらわのもの』などと言われたら、城主としては困ってしまう。内心(国境はあの峠の手前の川なんだけどな~・あそこを切り取れと言っているのだろうか)と考えてしまい、隣国に戦を仕掛ける事を考えなければならない気分になる。
  これなども、共感脳の女は口に出してしまえばそれで終わりだけど、解決脳の男はそんな女の言葉に、どうしようかと考え込んでしまう。
 
  我が家でいつも問題となるのは『私の話がくどい』という事である。だが実は、話のくどくなるのは女房の言葉からなのだ。
  女房は「○○って困るよね~」などと何事も気軽に口に出す。私は真剣に考え、ああしようとか、こうしようとかの解決策を女房に話すのだが、その時には問題を口にした女房はスッキリしていて、私の解決策など聞きたがらない。
  そして、私の話をくどがる。女房が口火を切り、私が解決策を提示すると女房がうるさがるのが毎日の様に起こる。そして、すべては私がくどいという結論に落ち着く。
 
  もし、私が『無責任な女脳なんて嫌いだ~』と叫んだら、女房は「話のくどい男脳なんて嫌いだ!!」と叫ぶにちがいない。戦争だって女の「このごろ生活苦しいよね!!」という様な言葉で、男が一生懸命考えて『豊かな隣国を奪い取る』なんて事で始まるんじゃあないだろうか。(男って単純だな~)