リスク管理の常道。

  たとえば、100万円の資金で株をやろうとした場合、損害金額が仮に30万円出たら株からスッパリ手を引くという線引きをする事である。具体的な金額についてはそれぞれの懐事情で決めればよい。
  具体的には自分自身が失った金額を笑って許せる範囲という金額になる。あるいは、高い授業料だったと自分自身が納得できる金額という事でもよいかもしれない。恋愛とて同様で、リスク回避ポイントを自分で決める事である。
 
  私は見合い結婚だったから、結婚前には何も考えていなかったが、結婚後に『良く話し合わない女とは別れよう』と線引きをした。女房は『自分を殴ったら判れよう』と考えていた。幸いにも、お互いそれぞれの線引きに触れそうな事はあったが、スレスレのところで離婚の危機は回避され、今に至っている。
 
  自分の線引きさへしっかりしていれば『愛している。お金貸して』の結婚詐欺にも軽微な損害で済む。しかし、絶対にやってはいけない事は、オレオレ詐欺のたぐいの『今ならお金を取り戻せますよ』という様な気持ちを持たない事である。
  損失を取り戻そうと考えるのは、線引きを無視して損失が膨らんだ結果であり、損失を取り返そうと欲に目がくらんでいる証拠でもある。そんな時には必ず深みにはまると考えた方が安全と、私は考える。
 
  人生チャレンジは必要だが、冒険はリカバリーや引き返す事ができるという事であり、リカバリーも引き返しも出来ないのを無謀という。