コース外に出たらスノボは死の道具。

 私に山を教えてくれた人は山スキーもやっていた。だから、私も山スキーに連れて行ってもらおうとスキーを始めたのだが、残念ながら山スキーに連れて行ってもらえるほど腕は上達しなかった。
 
 そもそもスキー場といういうのは、スキーで山野に出て行くための訓練場所(ゲレンデ)であったはずなのだが、リフトなど人間を運んでくれる機械が進歩するにしたがい、ゲレンデを滑り降りるのがスキーになってしまった。
 そうなると、特殊進化の法則に従い本来の山野を歩き、斜面を登り、そして滑り降りるという中の、滑り降りる事だけに特化したスキー用品が生産される様になった。
 スキー靴を例にあげると、靴とは名ばかりで歩行はほぼ出来ない。可動範囲も狭く、コケにくくなってはいるが、アクシデントに見舞われたらくるぶし捻挫よりも、スネの骨折不可避の靴になってしまった。
 
 そのうち、サーフボードをヒントに出現したスノーボードは、ただ滑り降りる事しかできないゲレンデ専用の滑降道具だった。(スノーボードでは絶対に斜面を登る事ができない)
 山スキーでも5分下ると、元の所まで登るには1時間かかるといわれた。交互交互に足を動かせる2本一組のスキーでも、雪の斜面を登るのはひどく困難なのだ。これがスノーボードとなると、1枚の板の上に乗っているから雪の斜面を登るのは絶対に出来ない。
 テレビのニュースでコース外に滑り込んでいくスノーボードを見ると、蟻地獄の様な進退窮まる急斜面では、ずり落ちていく事しかできないスノーボードの特性を知っているのかと思ってしまう。
 
 来週は草津温泉に行きスキーもやるつもりだが、5~6年のブランクがあるので少し心配している。とりあえずはほとんどが初心者コースの天狗山を滑るつもりだが、多分、ズ~ッとボーゲンで滑る事になりそうだ。
 それと、バイクに乗っていても体の切り替えしが遅くなったと感じているから、スキーでもコケまくるだろう。まあ、低速なら骨折しないだろうから良しとしよう。(コンデジでムービー撮る余裕あるかな?)