ヘイトスピーチとアドルフに告ぐ。

 昨日、NHK総合午後7時半のクローズアップ現代で「ヘイトスピーチを問う~戦後70年いま何が~」をやっていた。
 
 昨夜もまた酒を飲んでしまったので目が覚めたら、7時40分ぐらいになっていて最初の方を見逃してしまった。(最近は飲むとすぐに寝てしまうので酒は高い睡眠薬になってしまった!!)
 とにかく、ここ数年。韓国、中国との国交が冷え、それに伴い嫌韓、嫌中でヘイトスピーチが激化しているらしい。東京では新大久保の俗にコリアンタウンと呼ばれるエリアで行われるらしいが、歳であまり外に出なくなったので遭遇した事はない。
 
 半ば頃から番組を見るうちに、私は手塚治の『アドルフに告ぐ』を思い出した。
 漫画の中では、たしか3人のアドルフが出てきて、その中の1人がアドルフ・ヒトラーだった。そして、ユダヤ人を迫害するヒトラーにはユダヤ人の血が流れているというのが重要な伏線になっている。
 
 そして思った。ヘイトスピーチを叫ぶ人々の中にも、血筋をたどれば朝鮮半島の血や、中国大陸の血が入っているのではないのだろうかと。
 日本神話を読めば、出雲の国譲りなどは明らかに鉄器を使う大陸からの渡来人に出雲族が追われて、諏訪にまで逃げてきた形跡が見受けられる。また『ハタ』という音に近い姓を名乗る一族は中国からの亡命者である徐福の血筋だと考えられる。
 
 さて、血は何代までさかのぼり、何代以上前だったらその血は無視できるのだろうか。
 日本と朝鮮半島は日和を選びさへすれば丸木舟でも島づたいに渡れるから、純粋な日本人とは何かという基準など作り様もないし、天皇の先祖ですら何処から日本に渡ってきたのかも判らない。
 
 歴史に『もし』はないが、ヒトラーは自分にユダヤ人の血が入っているのを知ったらどうしたのだろうか。手塚治の『アドルフに告ぐ』ではそれを知る前に死んでしまうけど。