ネコババアとババアネコ。

 今日は所要があって、女房と2人で立川に出かけた。そして、用事を済ませて中央線の上り電車に乗り、空いていたので2人して並んで座る事ができた。
 
 国分寺で特別快速の通過待ち合わせの時、女房が前の座席に座る私より少し高齢のご婦人の手提げ袋に猫が入っているのに気がついて、私に『猫がいる』と話しかけた。
 初め、何処に猫がいるのか判らず、キョロキョロしたら、前のご婦人の手提げ袋から猫が前足を出し、続いて顔も出した。ご婦人が「おお、よしよし」という様に猫の頭にやさしく触れたら、猫はまた袋の底に戻った。
 女房も私も優しくそのご婦人に微笑んだら、微笑み返してくれた。
 
 そして家に帰り、私が『おとなしい猫だったね』というと、女房は『あの猫も年寄りなんじゃあないかしら』と言う。
 私が『じゃあ、ネコババアがババアネコををつれていたのか?』というと、女房はケラケラ笑いながら『そんな言い方しちゃあ悪いよ~』と言いながら笑いが止まらない。(悪いよと言いながら笑いすぎだろうと私は思ったが、私も笑ってしまった)
 
 猫は気ままと言うけれど、袋から出る事もなく本当に静かにしている猫だった。やっぱり高齢のババアネコだったにちがいない。