加齢とともに生じた病気。

 自分でも歳だな~と納得してしまった病気を並べると、40代の『老眼』と、眼球の黄斑付近がデコボコになる『中心性網脈絡膜症』だった。その他『痛風』も出たし『高脂血症』にもなった。勿論、それらに付随する不快症状も我慢しなければならなかった。
 
 目の次に出たのが『膿栓』だった。これはコレステロール値が高くなった時期に余分な物が唾液腺から出てきたのである。見た目は扁桃腺に黄色い紐がぶら下がった様になる。時には口を開いて耳かきで掻き出したが、これがものすごく臭い。
 それが出なくなったと思ったら、唾液の出る耳下腺に石ができて唾の出るのを邪魔したので、左の耳の下が腫れて顔も歪んでしまた。それが『唾石』だった。そして、一生懸命腫れた所を揉んで溜まった唾を出した。
 『膿栓』や『唾石』に悩まされた頃に、私は自分の歯を3本も噛み割ってしまった。原因は唾液腺の詰まりで、唾液の出が悪くなったから歯の再石灰化が弱って、歯が割れやすくなっていたのだ。
 
 その後に『痛風』が出た。突然、右足の人差し指の付け根付近が腫れ、ものすごい痛みに襲われた。イメージとしては人差し指の付け根にゴルフボールくらいの血玉ができ、体重がかかると血が浸み出して痛み、体重が抜けると血が浸み込んで痛む様な気がした。
 足の腫れる痛風発作は続けざまに、左右の足でそれぞれ3回起きた。腫れはなかなか引かないので、長期間仕事を休むわけにもいかないから、痛みをこらえて通勤した。その時の歩く速度は杖をついたお婆さんくらいだった。
 特に右足の発作がひどく、その後も右足だけ数回発作が起きたので、今も高い所から飛び降りたりすると鈍い痛みが右足の甲に走る。
 
 その後が『口臭』である。急いで歯医者に行って歯石を取ろうと思ったら「奥歯の歯茎が腫れているから今日は歯石を取れません」と言われた。そういえば最近、朝起きて唾を吐くと血の混じる事があるのを思い出した。
 歯茎がうっ血しているのだ。そこで固さの違う歯ブラシを3本買って歯茎をマッサージする歯磨き方法に変更した。ほぼ半月で歯茎のうっ血はおさまり歯石も取る事ができた。
 
 とにかく私は口に問題が多い。そこで今はテレビで見た方法で口のケアをしている。それは舌で歯の外側の歯茎をグルグルとなめる事である。
 舌で外側の歯茎をグルグル10回ほどなめ回すのである。かなり舌は疲れるのだが、これをやると唾の出が良くなるのが判る。そのおかげか『唾石』で左の耳下腺の腫れる事は無くなった。
 
 加齢により表面化した体の不具合で『加齢現象だから仕方がない』とあきらめたのは『老眼』だけ。『見た事も聞いた事もない』病気は『中心性網脈絡膜症』だけ。
 理論的に推考すれば、高脂血症に付随する不快症状が『膿栓』と『唾石』の、血液から余分な物が浸み出す現象だった。
 身近に見た事のなかった病気は『痛風』で、これは一概に贅沢をするからかかる病気ではない。尿酸は腸からも体外に排出されるのだが、腸の尿酸排出機能が弱い人はかかりやすいという。
 『口臭』は歯周病といわれる種々の病気に伴う現象である。私が20代前半の頃に30代後半の先輩が歯槽膿漏になり、その治療方法が様々な形と毛の固さの違う歯ブラシを使った歯茎マッサージだったので、対応はすぐにできた。
身近な人間がかかった病気ならば、意外と早く対処のできるものである。
 いま怖いのは血管内にたっぷり溜まっているであろうコレステロール。そして、それが原因で起きる病気である。循環器系の病気は急激に、なおかつ命にかかわるものが多いから困る。
(逝ってしまえれば家族に迷惑はかけないが、逝きそびれると大迷惑となるからな~)