デング熱の危機管理意識が低い。

 デング熱が拡大の一途をたどっている。初めは代々木公園だったが、新宿中央公園にも広がり、更には横浜の海の公園にまで飛び火した。
 昨日は厚労省の役人が会見したが、おおむね寒くなれば沈静化するという論旨は変わっていない。だが、私はこの視点に危機管理の低さを感じる。
 
 私が危惧しているのはデング熱を媒介する種類の蚊の地下鉄への進出である。すでに数十年前に大学の研究で温暖湿潤な地下鉄環境での蚊の生存越年活動が観察されている。
 すなわち、デング熱ウィルスを持った蚊が地下鉄環境に忍び込んだら、デング熱の通年流行は避けられない。
 
 国際空港では常に蚊の採取を行い、マラリアなどを媒介する蚊がいないか監視しているという。そういう前例があるのならば、地下鉄の蚊も同様に監視しないかぎりデング熱は根絶できないと思う。