笑われる商売。

 5月14日のブログ『イドの魔物』の中で笑いの本質は優越感と書いたが、人間には『落語・漫才』など、人に笑われる商売がある。いや、正しくは『笑わせる商売』というべきだろう。
 
 笑わせる商売というのは、人の笑うツボを刺激して笑わせる。そして、観客がそのツボにはまって笑うと、笑わせる商売の人は『やった~』という快感を得る。
 だから、笑わせる商売の人は計算した笑いのツボを用意する。ところが、自分の思い描いたツボで笑いが取れないと『すべった』と凹み、計算外のところで笑われても凹むという。
 
 人間には、自分の考えた筋書き通りに事が運ぶと快感を得る習性がある様だ。笑わせる商売も勿論そうだが、人を騙す犯罪(詐欺)でも相手が自分の筋書き通りに動いた時には快感と実利を得るので、やめられないのだろう。
 また以前、詐欺師は刑務所の中でも人を騙すというのを聞いた事がある。人間は快感を伴う行動からなかなか抜け出す事ができないみたいだ。
(内蔵助は今も煩悩のぬけない俗物老人です)