二輪車から失われた残念な機能。

 やはりキックペダルである。昔はセルスターターの付いた二輪車の方が珍しく、ほとんどの二輪車のエンジン始動はキックだった。その後、二輪車にもセルが付いたが、バッテリーが貧弱であったためキックも付いていた。
 いつの頃からかは覚えていないが、大排気量のオートバイからキックペダルが消え、現在は125cc以下の二輪車でも数えるほどにしかキックは付いていない。
 
 キックにはバッテリーの充電量が減ってセルが動かなくなっても、エンジンが始動できるという長所もあるが短所もある。ライダーに直接危険が及ぶのはケッチンといわれるエンジン始動の失敗で、ピストンが逆回転してキックペダルを弾き返す事である。昔の記憶だが、400cc2スト単気筒のオフロードバイクのケッチンで足を折ったという記事を見た事がある。
 さらに問題なのは大排気量バイクのエンジンを日本人の体力(体重?)でキック始動できるかどうかである。センタースタンドを立てた状態でキックができても、実際は役に立たない。もし、交差点の右折待ちでエンストしたら、片足でキックできなければ非常に危険な事なのである。
ベラドンナちゃんも全電源停止でセルの動かないこんな状態だった・右折待ちの時でなくてよかった)
 
 でも、250ccくらいまでは。いや400cc唯一のキック始動車、ヤマハのSR400以外にも各社に1台くらいは、そのクラスでセル・キック併用の二輪車が欲しいと思っている内蔵助です。
(だってキックは自分の手?で命を吹き込む様な気分になれるんだモン!!)