武器は命を守ってくれる?

 『武器は命を守ってくれる!!』とアメリカの銃規制に反対する人達は口を揃えてそう言う。私はそれは違うと思う。『武器は、いま武器を持っている人を守る』が正しい。
 映画『理由なき反抗』には、ジェイムスディーンをナイフで脅すシーンがある。ナイフを持った男がナイフを右手と左手で交互に投げて威嚇する。ジェイムスディーンがナイフを投げた瞬間にそのナイフをキャッチしてしまう。形勢逆転である。
 明らかに、武器は『今、持っている人』を守るのであり、所有者であるか否かなど意識のない武器には関係のない事なのだ。
 
 ニュースでドイツだったかで、IDを認証する拳銃が発明されたと報じた。拳銃と対になった発信機の近くに拳銃がなければ、拳銃から弾は発射されない。これにより米国の銃器犯罪は減らせるだろうとの思惑もある。米国政府も関心を示したそうだ。
 だが、米国の銃器依存は根が深い。ドイツの発明にも様々な反論が出ている。英国からの移民以降、建国までにネイティブのアメリカインディアンを駆逐したり、保安官による町の自治で刷り込まれた銃器依存は非常に根深い。