状況証拠だけでは裁けないの?

 裁判では直接証拠がない限り罪を問えないのでしょうか。事件や法律に疎い私ですが、たしか和歌山毒物カレー事件は状況証拠の積み上げで被告の死刑が確定したと記憶しています。
 
 この裁判を橋下弁護士はどう考えているのでしょうか。彼の考えを聞きたい内蔵助です。素人の勝手な当て推量ですが、橋下弁護士は無罪だと考えるのではないでしょうか。
 もしそうでないとすると、橋下の慰安婦問題の考え方と矛盾します。『朝鮮女性を慰安婦にした公的記録は無い』と言って慰安婦問題を無かった事にしようとするならば、直接証拠の無い和歌山毒物カレー事件も無罪のはずです。
 
 しかし、慰安婦問題は状況証拠で日本軍が行った事を物語っています。それではなぜ証拠が無いのでしょう。それは、軍隊が敗走する時には軍にとって不利な書類を焼き捨てるからです。もう一つの原因は、軍は戦争遂行が本務であり、ほとんどの雑事は民間に請け負わせるからです。
 第二次イラク戦争では、アメリカの民間企業ハリバートンが運送などを請け負い、民間企業がする戦争と言われました。要は、軍隊というものは湯水のごとくに税金を浪費するので、民間企業はそれに食らいつくのです。
 
 慰安婦というのは朝鮮人だけがなったわけではありません。日本人の慰安婦も日本軍について移動したのです。軍隊という男の群れと、慰安婦という女の群れが中国大陸を移動し、中国人は慰安婦の群れを娘子軍(じょうしぐん)と呼んだそうです。元々、娘子軍とは中国、唐の平陽公主の率いた女性だけの軍隊の事ですが、日本軍について回る慰安婦の群れを軽蔑の意味を込めてそう呼んだそうです。
 なぜ中国人は歴史的な女性軍隊の名前で呼んだのでしょうか。それは簡単な理由です。あからさまに軽蔑すれば日本軍に何をされるか判らないからです。
 
 慰安婦は軍がつれて回るのではありません。言ってみれば、管理売春の管理者が慰安婦達をつれて軍隊の後を追ったのです。
 兵隊は、時に幕で囲っただけの所に列をなして順番を待ったそうで、あまり時間をかける奴には『早くしろ』などと怒鳴ったとも聞きました。
 そして、慰安婦の受け取るのは現金ではなく、軍が発行する軍票だったといいます。日本が負けて帰国する船の上から、今は紙くずとなった大量の軍票を海に撒く元慰安婦の姿を見た人もいたと聞きました。
 
 そんな状況ですから、管理売春の管理者は植民地の朝鮮の女性を慰安婦に仕立てた事など容易に想像のつく事です。勿論、慰安婦にする事などは伏せて朝鮮女性を集めたはずです。
 実は、終戦直後に日本は日本女性を同じ手口で集めていたのです。もう35年くらい前に仕事中のカーラジオで聞いたのですが、事務職という事なので応募したら進駐軍相手の売春婦にさせられたという話でした。
 人間というものは、1度成功した手法は2度目にも使うものなのです。敗戦の混乱にあったとしても、国家は自国民の女性を騙して進駐軍の人身御供にしたのです。
 
 橋下の慰安婦発言で韓国の元慰安婦の吉元玉さんが面会を申し込んだそうです。国家の嘘により進駐軍相手に売春させられた女性達も国家に対して声を上げるべきではないでしょうか。そして、何をされたか国家の犯罪を白日の下に明らかにすべきではないでしょうか。
 
追伸
 私は、宮古島に「日本軍軍隊慰安婦」祈念碑のあるのを知りませんでした。なおかつ、性的被害を受けた女性たちの十二の国の言語で「全世界の戦時性暴力の被害者を悼み、二度と戦争のない平和な世界を祈ります」と刻まれている事も知りませんでした。自分の知識の無さを本当に恥ずかしく思いました。
 
 
 上記ブログより一部引用させてもらいました。