橋下弁護士はミクロとマクロが判らない。

 この数日、世間では『軍隊に慰安婦は必要』と『在沖米海兵隊の風俗業活用』という橋下発言への、多くは好ましくないとするニュースが流れている。
 
 橋下弁護士に関する女房の意見は、行列のできる法律相談所以来『女房に沢山子供を産ませたのは女房の目をそらして浮気するためだと思う。きっと性欲が強いか多くの女と寝たい男なのだと思う』と言っていた。面白い説ではある。
 女の直感とはいえ、意外と橋下弁護士が政治に向かった原点はそこなのだとも納得できる。
 
 前置きはさておき、私は橋下弁護士から今まで彼の政治理念を聞いた事がない。いつも枝葉末節にこだわり、センセーショナルにわめき散らす印象しか持ってない。
 今回の慰安婦についての発言も、風俗業についての発言も、政治家となった弁護士として理念の無いのが判る。
 
 売春防止法はたしか昭和33年に施行されたと記憶している。それまでは俗に赤線・青線とよばれた売春街があった。そこでは女性を経済的・肉体的・精神的に縛り、男の性の処理をさせていた。
 管理売春というのは女性を性の奴隷にする事であり、奴隷に人権がなかった様に、性の奴隷にも人権は無かった。
 
 橋下は、基本が弁護士なので人権という最大限擁護されなくてはならない権利を無視す発言は、弁護士としても政治家としても、本来ならば彼の口から出るべき言葉ではない。
 
 私には橋下に答えてもらいたい質問がある。1人の兵士の死は軍隊にとっては何万分の1の死だが、兵士の家族にとっては我が子の死であり、父の死である。
 兵士という言葉を慰安婦に変えてみよう。1人の慰安婦は多くの女の中の1人だが、家族にとっては我が娘である。
 子沢山の橋下に娘がいるかどうかは知らないが、橋下は自分の娘が慰安婦になったらどう思うのだろうか。
 
 橋下という政治家は、こういうミクロとマクロの世界を理解できない男なのだ。