パソコンと対話する。

 パソコンは自動車と同様に社会基盤やライフスタイルを変える便利な道具である。エディターで文章を書き、インターネットエクスプローラでブログを更新したり、ヤフオクに入札したり、ネットでお取り寄せをしたりと便利に使っている。道具としては手放せない存在ではあるが、何か愛着というか道具としての肌感覚が薄い。ドライバーやペンチや半田鏝と違い、よそよそしい存在として感じている。
 そういえば、自動車もオートバイに比べれば道具としての肌感覚が少なく、どちらかと言えば家に近い存在である。それに比べると、オートバイは人車一体の人と物との一体感がすばらしい。
 
 ところが先日、富士通のMF9という古いパソコンにWindows 98Windows XPを入れてダブルブートできる様にしようと思い、80GBのハードディスクのうち20GBをWindows 98に割り当ててリカバリーディスクで再インストールした。
 そうしたら、ハードディスクのトップに数百MbytのEISA領域ができてしまった。ハードディスクが3パーテーションになるのが気に入らないので、その領域を消そうとして色々トライしたが消せない。ヤフーの知恵袋を検索したらdiskpart.exeのdeleteコマンドで消せると出ていたのでやってみたが、知恵袋のやり方では消せなかった。
 
 コマンドラインでhelpと打ち込んでコマンドを調べたらcleanというのがあるのでやってみた。ハードディスクは見事にきれいになった。そして何より、パソコンを道具として使っている実感に満足した。
 以前、ホームページをやっていた時には更新などの操作は
ftp.exeを使ってコマンドラインで操作していた。
 コマンドラインでパソコンを操作する時には、最低でも自分のパソコンのディレクトリー構造と、FTPサーバーのディレクトリー構造を把握していないと操作できない。すなわち、普通の操作はコンピュータにお任せで仕事をしている気がするが、コマンドラインだと直接対話をしている様で理解が深まった気になり、愛さへ感じてしまった。
 
 ありがたい事に、私のブログを読んでくださる方はそれぞれにその道のプロとして生きている方であり、慣れた仕事として毎日を生きていると思うが、それでも時に『これをやる時は金なんかいらね~』と感じる瞬間があるのではないだろうか。
 趣味なども当然そういう感覚で選ぶと思う。そして、他人が見れば大変だと思う事にも頑張ってしまう。人間とは、時に苦をも楽しみにしてしまう不思議な生き物である。