男脳と女脳。

 今回も表題は『女は馬鹿』でもよかったのですが、物議をかもしそうなのでやめました。
 
 新婚時代というものは、それまで別々の家庭で育ってきた男女が一緒に暮らすのですから、習慣などの違いで小さな問題が起こるものです。それに、私の若い頃には『男脳』とか『女脳』などの考えがありませんでしたから、男女の思考差を『相手が馬鹿』と考えていました。
 ことに夫婦喧嘩になると、口では男が女にかなうわけがありません。私は「誰が稼いでいると思ってるんだ」という敗北宣言をしたくなかったので理性的に女房と話しました。
 
 ところがです。私が長々と説明して言いふくめた結論を、女房は『そんなの当たり前じゃあないの!!』と言い捨てます。これはかなり”カッチ~ン”ときます。私が「それなら何で説明しないんだ」と聞くのですが、当たり前だから当たり前な事という女房にはその結論を出した理由が説明できないのです。
 だから私は「女房は馬鹿」と思ったのです。まあ、女房も長々と説明?屁理屈!!を捏ねる私を『こいつは馬鹿』と思っていましたけど。
 今なら、男の『論理脳』と女の『感性脳』の違いによる考え方の差だと納得できますが、当時は自分の考えを説明できない女房を果てしない馬鹿だと思いました。
 
 ところが、そんな『感性脳』の女房なのに、お金の管理はとても上手なのです。お金の管理というのは純粋に理性的なものです。『感性脳』の女房になぜ理性的金銭管理ができるのか不思議でした。そしてやっと判りました。女房にとってはへそくりの増えるのが快感だったのです。
 それを判らせてくれたのは漫才の宮川大助・花子です。花子の〆のセリフは『私の幸せは貯金通帳の中』です。女房もそうだったのだと気づきました。
 
 ただ、女性がお金を使う楽しさにはまると、そちらの快感の方が強烈なので男以上に買い物中毒になってしまいます。実は、女房にも多少その気があります。ただし、高い物を買う快感よりも、高い物を安く買う事に快感を感じるので家計的には助かっています。
 
 昨年は座布団カバーを10枚ほど買いました。一昨年はカーテンでした。その前は汗取りシーツ。その前はタオルケット。多分、それぞれの物は今後10年くらいは買う必要がないと思います。
 女房のプチお買い物中毒は少し気になるものの、使えないガラクタを集める私よりは正しい事をしていると思います。私が買うパソコンなどは哀しいですね。数年経つと本当に古くなってごみになってしまいます。