マイナンバー法案の是非。

 ちょっと寝てました。子供は時にわけの判らない発熱で寝込みます。俗に言う『知恵熱』です。でも私が寝込んだのは『逆知恵熱』または『熱恵知』ですかね~。
 何もしないで寝ていると色々思い出すものですね~。昨日閣議決定したマイナンバー法案。政府説明では利便性だけが語られますが、ダークサイドが見え見えの法案だと思います。
 
 現代日本には戸籍があり、明治までの自分のルーツを探るのはそれほど難しくはない。ところが、江戸時代以前のルーツとなると、お寺の過去帖を探るしかないのだが、第二次世界大戦の空襲で寺が焼け、過去帖の多くが失われてしまった。
 戦火にあわなかったお寺であっても、私などには達筆な過去帖を読む事ができないという欠点がある。
 
 戸籍というのは大変便利なのだが、明治時代になぜ戸籍を作らなければならなかったかというと、それは国民に本当の命の代償である血税(兵役の義務)を払わせるためであった。
 戸籍法は国民皆兵の兵役の義務(徴兵検査)に漏れをきたさないための手段であった。江戸時代までの兵は武士であり、徴兵などは必要が無いほどの戦闘エリート集団であり、これは志願兵制に似ていた。
 
 ところが、江戸幕府が外国に門戸を開いた時の諸外国の武器は鉄砲であり『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』の言葉通りに、多くの兵士を集め、多くの弾を発射する方が勝つ戦争になっていた。
 戸籍法はルーツを探るためではなく兵士を集めるための法であった。マイナンバー法は究極的な個人管理であり、国民を管理する強力な法にもなるのだ。
 
 1月11日のブログ『安倍首相の教育改革とは』に初代FBI長官のフーバーが、その権力を存分に生かし、国政にたずさわる者達までも恐怖に落とし入れた事があると書いたが、法にはダークサイドも存在するのだ。
 政府は利便性という表の部分しか言わないが、それが輝けは輝くほどに、裏に秘められた闇はますます暗くなる。下手をすると、我々は国家権力にがんじがらめにされてしまう事も考えなければならない。