終わりにしたかったイジメブログ。

 昨夜(7月24日午後7時30分)NHK総合のクローズアップ現代で『なぜ真実がわからない~大津・生徒自殺 問われる調査~』が放送された。(いいタイミングすぎて数日の休憩もとれなくなった)
 
 私は番組内容よりも生徒の一言がすべてを物語っていると感じた。学校が実施したアンケート調査に対する生徒の感想は『加害者を責めようと書いているのではなく被害者がかわいそうだから』というものだった。
 生徒は重々しいほどに、自殺した生徒にサバイバーズギルトを感じているのだ。それに引きかえ、教師や学校や教育委員会にはそれが無い。簡単に言えば生徒は共感を持ち、学校には管理の事で頭が一杯で自殺した生徒への哀れみの気持ちすら無いのだ。(内心は迷惑な問題が持ち上がったと考えているのだろう)
 
 そして、もう一つ判った。学校側の調査がいい加減なのは『学校に責任は無い』との立場を取ろうとしているからだ。なぜならば、管理責任などとられないし、昨日書いた『善良管理』という意識も無いのだ。
 改善策はただ一つ。罰則を設ける以外ない。一般社会であれば『隠蔽』や『偽証』は罪であり罰もある。(イジメの看過は罰則の無い法律は守られないの典型である)
 
 そして私が一番心配するのは、管理教育の行き着く先は『戦前の社会』なのだ。国民の600万人をも災禍の中に放り込んだ大日本帝国は管理教育の下に、国家に命を捧げる兵士を量産した。
 戦後の教育者は同じ過ちを犯すまいと必死に努力してきたはずだ。だが、戦争後67年を過ぎようとする長い時間の前に教育界の組織は固定化し、教育よりも組織を守る組織保身に凝り固まってしまった。そしてじゃれ合いを通り越した『犯罪としてのイジメ』まで看過するようになり現在がある。