国会議員はサバイバーズ・ギルトを感じない?。

 2011年4月27日のブログ『死にぞこない気分?これってなぁに?』でサバイバーズ・ギルトについて書きました。要約すれば極限状態から生還した人が死んで行った人に感じる負い目の感情です。
 今、国会で消費税増税問題が騒がれていますが、国会議員の面の皮の厚さにはあきれ返ります。多分、奴らには『サバイバーズ・ギルト』という感情など無いのだと思います。
 
 小沢は『消費税増税マニフェストに反する』とか『不景気の時の増税は景気をより冷え込ませる』とか言い。野田は『福祉のための増税だ』と言う。
 そして消費増税反対派の国民へのアプローチは最悪である。一般大衆に『消費税が上がってもかまいませんか』と聞けば「増税は困る」と答えます。しかし、『東日本大震災復興のために消費税を10%に増やしてもいいですか』と聞けば、ほとんどの人が「復興のためなら我慢します」と答えたでしょう。
 この点では野田も間違いを犯しました。恒久的財源とするために、増税は福祉が目的と言った事です。そのため時間がかかり、国民は福祉目的というお題目に嘘っぽさを感じてしまいました。
 
 もっと素早く。少なくとも震災から1年以内に時限立法で消費税を10%にすればよかったのです。そして5年後には期間を延長するか、固定財源として横滑りすればよかったのです。
 それではなぜそれをしなかったのでしょう。私は政治家がサバイバーズ・ギルトを感じない人間だからだと思います。多分、溺れた者に藁さへ投げない奴らでしょう。それよりも『溺れた原因を調べて2度と溺れる人が出ない様にしよう』と、溺れている者には目もくれない奴らなのでしょう。
 
 地震学者でさへ予測しなかったマグニチュード9の震災が発生し、前代未聞の津波原子力発電所を襲い、安全神話が崩れ去った大災害が起きたのです。
 小沢の様に震災以前に作られたマニフェストうんぬんよりも、とにかくあらゆる手をつくして被災者を救済し復興を図るべきでしょう。野田も同様で、恒久税源として消費税を増税するのではなく、復興のために素早く動くべきでした。
 
 結局、政治家にはサバイバーズ・ギルトという心の負債感情が無いから、被災者の苦しみなど理解できないのです。政治家の腹の中にあるのは守銭奴(守権力奴?)と同じ様な思考で、国会議員として生き残る自己保身や自己サバイバルだけなのです。
 
(しかし笑えます・決死隊を出せと言った小沢は放射能怖さに逃げ回っていたとはね~)