コンピュータが知性を持ったら人間と共生できるか。

 いつだったか忘れたけど。1週間ほど?10日くらいかな?NHKで日本の世界最速スパコン『京(ケイ)』とアメリカの知性?を持った?スパコンの話があった。(録画しとけばよかったと後悔しきり)
 
 その番組を見て、私はコンピュータが知性を持ったら人間と共生できるのだろうかと疑問を抱いた。私的には共生できないと考える。
 それは、コンピュータには人間の様な生存原則が無いからである。コンピュータが知性をもっても所詮はプログラムの擬似知性だから、人間の生存原則にコンピュータは気づかないだろう。ならば人間はどんな原則で生きているのだろうか。
 
 私は地球上のすべての生命は『苦痛忌避』の原則で動いていると思う。それは地球に初めて誕生した原始生命から私達にまで刷り込まれた生存原則だと思う。単細胞の原始的生命であっても、熱や強酸や強アルカリなど生命を脅かす苦痛を避け様とする。また生命を維持するために飢えを満たす事は、エネルギー不足の苦痛からの開放であり、エネルギーの充足は快楽でもある。
 すなわち『苦痛忌避』の原則が無ければ地球環境で生命はこんなに増え、生き永らえる事などなかったと思う。
 
 生存原則の『苦痛忌避』には表裏一体の『快楽追求』がついて回る。すなわち苦痛から脱出した時の安堵感は快楽に非常に近い。
 人間の持つ『欲望』という感情の本体は『苦痛忌避』の結果としての『快楽追求』が根本にあり、本能的な睡眠欲や食欲は満たされなければ個の生命の危機を招き、性欲が満たされなければ種の生命の危機を招く。
 
 さて、コンピュータには生存の危機に対する本能としての生存原則が無い。息を止めて苦しいと思う感覚すら無いのだ。すなわち人間の生存原則を理解する事はできない。人間でもストイックな奴は付き合いにくいものだが、それでも人間ならば『苦痛忌避』や『快楽追求』まで無くなるわけではない。食欲や睡眠欲が無くなる事はないのだ。
 ところが工学の産物であるコンピュータには、発生当時からそれが欠落している。もしコンピュータがプログラムにより擬似知性を与えられても、超ストイックな考え方をするだろう。
 
 私は俗物だから超ストイックな奴とは共生したくない。